「派遣会社の正社員ってどんな働き方をするんだろう…」
「”派遣会社の正社員はやめとけ”って言われたんだけど…」
などなど、派遣会社の正社員について気になる方もいますよね。
ちなみに派遣会社の正社員は働き方が2種類あり、社内勤務タイプと派遣先勤務タイプに大きくわかれます。
なお上記のうち派遣先勤務タイプでは「常用型派遣」とも呼ばれます。
今回はそんな派遣会社の正社員について、比較しながら詳しく掘り下げていきます!
派遣会社の正社員ってなに?
派遣会社の正社員といっても2種類あり、具体的には以下の通りに分かれます。
<派遣会社の正社員の種類>
- 社内勤務タイプ
- 派遣先勤務タイプ
上記2つについて、それぞれ見ていきましょう。
派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)とは?
派遣会社内で勤務するタイプの働き方で、営業やサービス利用者のコーディネートが主な仕事内容です。
その他にも派遣先・派遣社員へのサポート、求人マッチングなども担当します。
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)とは?
“派遣先”で働く派遣会社の正社員については、「常用型派遣」とも呼ばれます。
常用型派遣とは?
派遣会社の社員として、派遣先での勤務が中心の働き方。派遣会社とは無期雇用で契約を結んで、派遣期間が終わっても派遣会社とは雇用関係が続く。
この常用型派遣だと専門的なお仕事が中心で、派遣先で常駐するスタイルで働けます。
派遣先での勤務ですが派遣社員ではなく”派遣会社の正社員”なため、待遇・福利厚生は派遣会社のものを受けますよ。
派遣会社の正社員の年収・ボーナスは?
では派遣会社の正社員の年収・ボーナスはどれくらいか、それぞれ見ていきましょう。
派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)の年収・ボーナス
社内勤務タイプの場合、年収は400万円~500万円ほどです。
もちろん派遣会社といっても「大手」「中小」で変わり、スタッフサービスやテンプスタッフなど、大手のほうが給与水準が高い傾向にあります。
また派遣会社によっては派遣契約を成立させることで、基本給に加えてインセンティブ(目標達成によって支給される報酬)があります。
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)の年収・ボーナス
派遣先勤務タイプ(常用型派遣)の年収は、240万円~280万円ほど。
社内勤務タイプのケースと比べると、ガクッと少なくなってしまいます。
なおボーナスについては、会社規模によっては支給されます。金額は正社員のボーナスに届くくらいは期待できますよ。
派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)で働くメリット・デメリット
では派遣会社の正社員として働くと、どんなメリット・デメリットがあるのか。まずは社内勤務タイプの場合から見てみましょう。
派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)で働くメリット5つ
社内勤務タイプの場合、働くメリットは以下の通りです。
<派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)で働くメリット>
- 人に感謝される場面が多い
- 多くの人と接して仕事ができる
- 人材業界のノウハウ・知識が身につく
- 働きやすいことが多い
- 「社会貢献できている」とやりがいを感じやすい
①人に感謝される場面が多い
求人のマッチングがうまくいって、サービス利用者が希望する仕事に就けると、見つけてもらえた派遣社員から感謝されることが多いです。
また、良い人材を送れれば派遣先からも感謝されやすいです。
そうした感謝の場面が多いのも、人材派遣業界の大きな魅力ですね。
②多くの人と接して仕事ができる
人材派遣業界には、さまざまな年齢・性別・境遇の人がサービスを利用します。
また派遣会社で扱う求人の種類によっては、さまざまな業界の人とも接せます。
また多くの人と接して仕事ができますから、バラエティーに富んだお仕事でもあるんです。
③人材業界のノウハウ・知識が身につく
人材派遣業界でお仕事している以上、そのノウハウや知識はもちろん身につきます。
どんな仕組みで業界が動いているか、どんなシステムで人材を送り出しているのか、利益はどう出しているのか、など内部の動きがわかりますね。
④働きやすいことが多い
人材派遣業界だと、時短勤務、フレックスタイム制度、在宅勤務など、働きやすい環境が整っていることが多いのも魅力。
また育休・産休取得への理解があるところも多いため、休暇を取りやすいのもポイントです。
派遣会社によっては、申請なしで有給休暇を取得できるケースもありますよ。
⑤「社会貢献できている」とやりがいを感じやすい
人材派遣業界だと「社会への貢献度が高い」と感じて働きやすいのもポイント。
雇用を生み出せることから、より仕事にやりがいを持って働けますね。
「人の役に立つ仕事をしたい」とお思いならば、人材派遣業界で働くのもおすすめですよ。
派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)で働くデメリット3つ
社内勤務タイプの場合、働くデメリットは以下の通りです。
<派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)で働くデメリット>
- 仕事内容は泥臭いことが多い
- 仕事に時間を取られやすい
- ノルマは厳しいこともある
①仕事内容は泥臭いことが多い
一般的なイメージだと、派遣会社の営業担当は花型のお仕事とされています。
ですが人材派遣の営業職のお仕事スタイルは泥臭いもので、そこにギャップを感じる方もいます。
また会社によっては下積み期間も設けられていますから、雇用契約時にはよく確認しないといけません。
②仕事に時間を取られやすい
人材派遣は求人企業(クライアント)と派遣社員の、両方の間に立って動く仕事。
さまざまな人を相手して働く以上、自分のペースで仕事を進めにくいのがデメリットです。
そのため定時帰宅はしにくい傾向にあり、プライベートを充実させにくいことも考えられますね。
徹底したスケジュール管理のもとで仕事を進めるのが得策ですね。
③ノルマは厳しいこともある
人材派遣に限らず、人材業界全体で言われているのが「ノルマの厳しさ」です。
このノルマの厳しさを理由に、派遣会社を辞職される方もかなり散見されます。
約40,000社近くある派遣会社との競争に勝つには、こうしたノルマから逃れられないと思っておきましょう。
人材業界はかなり激化してますから、他社基準を考慮するとノルマは厳しくなってしまうんですよね…。
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)で働くメリット・デメリット
では派遣先勤務の場合のメリット・デメリットも見ていきましょう。
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)で働くメリット5つ
派遣先勤務タイプの場合、働くメリットは以下の通りです。
<派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)で働くメリット>
- 雇用・収入は安定の傾向にある
- ボーナス支給がある
- 専門スキルを身につけられる
- 教育体制が整っている
- 急に無収入・無職にならない
①雇用・収入は安定の傾向にある
一般的な派遣社員だと雇用期間は、基本的に同一企業・同一部署で3年を超えて働けません。
ですが派遣先勤務タイプの派遣会社の正社員だと、会社が残っているなら65歳まで雇用の保証を受けられます。
一般派遣より雇用・収入は安定しやすいのが大きな魅力ですね。
②ボーナス支給がある
一般派遣だとボーナス支給はなく、ボーナス分は時給のなかに組み込まれています。
対して派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)だと、しっかりボーナスももらえます。
ただし会社規模によっては、ボーナス支給のないケースもあるため注意しましょう。
ボーナス以外でも、一般派遣に比べると待遇面が整っていることが多いため、働く上でモチベーションを高く保ちやすい点も魅力ですね。
③専門スキルを身につけられる
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)の勤務先は、多くがエンジニア職をはじめとしたIT系。
専門的なお仕事が中心となるため、その分高い知識・スキルを身に付けやすいです。
スキルアップを目指したいならば、派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)もおすすめですね。
④教育体制が整っている
一般派遣だと仕事内容が雇用契約上で確定しており、派遣先での教育体制が整っていない傾向にあります。
対して派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)だと、先輩社員からのサポートを受けやすかったり、カリキュラムを受けられたりと教育体制が整っていることも多いんです。
研修や資格支援制度も用意されており、キャリアアップにも期待できますね。
⑤急に無収入・無職にならない
派遣先勤務タイプだと派遣会社と契約を結んでいるため、次の派遣先が確定するまでの期間でも給料が支払われます。
待機中でもお給料を受け取れますから、突如無職になったり無収入になったりしないんです。
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)で働くデメリット4つ
派遣先勤務タイプの場合、働くデメリットは以下の通りです。
<派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)で働くデメリット>
- 派遣先を自由に選択できない
- 選考基準は厳しい傾向にある
- 習得できるスキルが絞られる
- 組織・仕事への関心が低くなりやすい
①派遣先を自由に選択できない
一般的な派遣社員だと、希望職種や勤務地などを自由に選べて、柔軟に働けるのが魅力です。
対して派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)だと、派遣会社で用意された勤務地でのお仕事と決まっています。
勤務地・勤務時間・仕事内容も決まっていますから、そこに合わせて働かないといけないんですよね。
自由度の低さが、派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)の大きなデメリットです…。
②選考基準は厳しい傾向にある
派遣会社の”正社員”として働く以上、長期間での雇用になるのが一般的。
長いこと働くとなるとそれだけリスク・コストも大きいですから、厳しい選考のもとで採用しないといけません。
また専門スキルを求められることが多いため、適正や能力面も厳正に見られます。
③習得できるスキルが絞られる
仕事内容が専門的になりやすいため、仕事で得られるスキルも絞られがちです。
そのため幅広いスキルを習得したいならば、あまりおすすめはできません。
④組織・仕事への関心が低くなりやすい
派遣会社の正社員ですが、勤務先は派遣先の各企業。
属している派遣会社の社員とはコミュニケーション不足に陥りやすく、そこから帰属意識の低下にも繋がりやすいんです。
派遣会社の正社員にはどんな人が向いているの?
では派遣会社の正社員押して働くには、どんな人が向いているのか。働き方それぞれで見ていきましょう。
派遣会社の正社員(社内勤務タイプ)の場合
社内勤務タイプの場合だと、こんな人に向いています。
- 人と多く接して仕事をしたい人
- 泥臭い仕事を受け入れられる人
- 幅広いスキルを習得したい人
- 仕事を通じて人に貢献したい人
“人材”業界という以上、人と接することがメインのお仕事。
上記に当てはまっているなら、人材派遣業界で働いてみるのも検討してみてくださいね。
派遣会社の正社員(派遣先勤務タイプ)の場合
対して、派遣先勤務タイプの場合はこんな人に向いています。
- クライアントのもとで働きたい人
- 専門スキル・知識を活用した働きたい人
社内勤務タイプ、派遣先勤務タイプとでかたちがまったく異なります。
どんな人に向いているかも考慮して、ご自身に合ったものを選んでくださいね。
まとめ~派遣会社の正社員にも違いがある~
今回は、派遣会社の正社員について簡単について解説してきました。
まずは派遣会社の正社員といっても2種類あり、社内勤務・派遣先勤務(常用型派遣)のパターンに分かれることを押さえましょう。
上記を含め、改めて内容をまとめると以下の通りです。
社内勤務タイプ | 派遣先勤務タイプ (常用型派遣) | |
---|---|---|
勤務先 | 派遣会社内 | 派遣先 |
主な仕事 |
| 専門的なお仕事が多い |
雇用契約 | 派遣会社 | 派遣会社 |
年収 | 400万円~500万円ほど | 240万円~280万円ほど |
働くメリット |
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働くデメリット |
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向いている人 |
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上記表をもとに、ご自身に合った働き方を選んで検討して見てくださいね!