派遣で働く方なら誰もが思ったことが時給交渉ではないでしょうか。
派遣でも時給の交渉ができるの?と思ってしまいますが、実際にするならどのタイミングがベストなのでしょうか。
紹介が回ってきたとき
1番リスクが低く簡単な方法が、仕事紹介が回ってきたタイミングで、派遣会社の営業マンに交渉してみることです。
なぜ、このタイミングがよいのかというと、派遣会社の事情があるからです。
派遣会社に、A社の仕事の案件が入ったとき、派遣会社は1人に案件を回すのではなく、何人かの人に紹介し、先着順で契約が決まっていきます。
そのため、営業マンにとって、一人ひとりに見合う個別の時給を設定するのは面倒であり、少し低めの時給で、一律して設定することがほとんど。
しかし、実際には、個人のスキルが高ければ、時給交渉をできる余地はあるのです。
複数の派遣を経験してきたならば、自分のスキル・能力に合った時給を設定してもらうため、紹介が回ってきたタイミングで、時給交渉をしてみるのはどうでしょうか。
採用が決まったとき
こちらは少し難易度が高めのものになりますが、紹介が回ってきた時の方法がだめだった場合に、採用が決まった際の交渉というものもあります。
派遣先の会社とも交渉が終わり、派遣会社と個人の契約段階に進む、その段階です。
派遣会社としては、お客様である派遣先の会社との契約が終わっているために、派遣社員が突然、契約を辞めるという事態は避けたいもの。
そのため、少し時給を高くしても、契約をしてしまいたいのが本音です。
なかなか時給交渉をするのは気が引けてしまいますが、このタイミングで時給交渉をしたとしても、派遣先の会社には迷惑はかからないというのがポイント。
派遣会社は少し余裕を持って給与を設定しているはずなので、お客様である派遣先の会社からの請求を増やすことなしに、給与を上げることは実質可能なのです。
しかし、派遣会社にとっては痛い交渉となってしまうため、この方法をつかうのは、どうしてもこの仕事で時給を上げたいといった場合だけにしておきましょう。
何度もこの方法を使ってしまっては、今後、好条件の案件をもらうことが厳しくなってしまいます。
試用期間中
試用期間中は、働き始めでなかなか時給交渉の話を切り出すことは難しそうですが、試してみない理由はありません。
このタイミングで時給交渉をするときの理由として挙げられるものは、契約時の業務内容と実際の業務内容が異なっていたからであったり、実際に業務で高度な専門性が必要とされたからであったりです。
このタイミングで時給交渉をしなければ、次のチャンスは1年後となってしまいます。
時給交渉の壁は大きいですが、納得しない条件で働き、ストレスを貯めてしまうリスクを避けるためにも、派遣会社の営業担当に一度相談してみましょう。
1年目の契約交渉時1ヶ月前
派遣社員のデメリットとしてよく挙げられるのが、正社員にあるような定期昇給ありません。
そのため、1年後の契約更新のタイミングは時給交渉の大きなチャンスとなります。
しかし、なかなか派遣の時給交渉は踏み切ることが難しいとされますが、そんな中、切り札を用意しておくことが、時給交渉を成功させるために重要とされます。
1年目の切り札は、成長量とそれに伴う仕事範囲の増加です。
この1年間だけ、どれほど成長し、それに伴いどの程度こなせる仕事量が増えたかを、具体的な実績や数字とともに提示できるとよいでしょう。
また、スキルアップを証明することになる資格取得は、大きな切り札になります。
2年目以降
2年目以降になってくると、こなせる仕事だけではなく、責任が伴う仕事も増えてくるところです。
そこで、2年目以降の時給交渉の切り札は、この「責任」です。
契約期間が長いほど、直接担当する仕事の他に、新人研修や後輩への指導といった責任ある仕事が増えていきます。
ノルマ以上の仕事をしているという面を担当者にアピールする事によって、時給交渉を狙います。
このような感じでタイミングをはからい、2年目、3年目の契約更新時も、時給交渉のきっかけを自ら作っていくことが大切です。
このように、自分で節目ごとに、時給交渉という目標設定をすれば、それに向けて、スキルアップのモチベーションにもなりますよね。
時給交渉の注意
さて、ここまで派遣の時給交渉のタイミングについて抑えたところで、その際に注意しておくべき点も抑えておきましょう。
派遣会社の担当の人との人間関係づくり
時給交渉のタイミングで忘れてはならないのが、交渉相手は、派遣先の会社の上司ではなく、派遣会社の担当の人ということ。
一度、仕事が決まり、派遣会社とは連絡を頻繁に取る必要がなくなったとしても、時給交渉を考えて、よい人間関係を築いておきましょう。
定期的に、勤務状況を報告したり、相談をしたりするなどして、時給交渉の話を切り出しやすい間柄にしておくことが大事です。
時給交渉額をはっきりと伝える
なかなかきっぱりとは言いにくい交渉額についてですが、そこははっきりとすることが大事となってきます。
あいまいにし、単に時給を上げてほしいというだけでは、仮に、派遣先の会社負担分が、100円であったとしても、30円分しかもらえないといった状況が発生してしまいます。
せっかくの機会で損をしてしまわないようにも、金額ははっきりと伝えておきましょう。