
派遣社員:
正社員の話に乗れなくてつまらないし、短期間の付き合いになるのに歓迎会を開かれても申し訳ない…。

正社員:
最近は仕事のできない派遣社員も多い…。
こちらも話しづらいし、あまり歓迎会には派遣社員を呼ばないでほしいな…。

派遣社員、正社員、どちらの方も歓迎会を含めた飲み会に不満があるようですね…。
派遣先で派遣社員の歓迎会をおこなうところは案外たくさんあります。
基本的に「ほんの気持ち」といった形でおこなわれる歓迎会。
派遣先側と派遣先側の最初の付き合いの場として開かれることが多いようです。
ですが歓迎会の有無について“派遣社員、正社員の中では賛否両論”というのが現状です。
そこで今回は、派遣社員、正社員の両方の立場から「派遣社員の歓迎会って必要なのか」を考えていきましょう。
「歓迎会を開いてもらうのは申し訳ない」:派遣社員の立場
まずは派遣社員側の意見から見ていきましょう。

短期の契約での入社だから、わざわざお金払ってもらってまで歓迎会開いてもらうのは申し訳ない…。
歓迎会は会社側主催で入社してきた人を歓迎する会なので、歓迎される人の分の費用も会社の人たちがまかなうことも多いと思います。
歓迎される派遣社員の中には、「すぐやめるかもしれないのに費用をまかなってもらってまで歓迎会を開いてもらうのは申し訳ない」と思う人がいるようです。
たしかにやめることが前提にあるアルバイトに、歓迎会を行うことはあまりありませんよね。
派遣社員もやめるのを前提としている人がほとんどなので、このように思う方がいるのもうなずけます。
「歓迎会にしつこく誘われることがある」:派遣社員の立場

歓迎会に行きたくないのに、しつこく誘われる…。
正社員からすれば、もちろん派遣社員への歓迎の気持ちを込めての歓迎会です。
ですが、派遣社員の中には飲み会に参加したくないという人もいることでしょう。
派遣は時間設定の自由度が魅力の1つです。
早めに帰って小さなお子さんの世話をしたり、資格のための勉強をしたりする人もいるかもしれません。
そうすると飲み会に参加したくない人が出るのも仕方のないことに思えます。
そんな人たちに「歓迎会なんだから参加してみなよ」としつこく誘う会社もあるようです。
派遣社員としては、ここで断ってしまうと「あの派遣社員ツレないな」と今後職場で孤立する原因を作ることになりかねません。
「歓迎会が行われないのは派遣差別!?」:派遣社員の立場

新入社員の歓迎会は盛大にやってるのに、派遣社員の私には何もなかった…。
これって派遣差別なんじゃないの?
逆に派遣社員だけ歓迎会がされず、差別のような感覚を受ける人もいるようです。
派遣社員と正社員の間にはどうしても格差が生じがちです。
低コストで替わりもたくさんいて、かつ短期間の契約によって成りたつ派遣社員。
コストもかけて、その分替わりもいなくて、長期間その会社で働いてくれる正社員。
このような状況下だと会社側は正社員への対応に重きを置いてしまいます。
派遣社員の対応を蔑ろにしがちになってしまうのです。
また近年では会社の中での派遣社員の割合を多くする会社も見られます。
正社員側としても、たくさん入ってくる派遣社員ひとりひとりの歓迎会のためにお金をかけていくほどの余裕はないのです。
ただし正社員の中の「どうせ派遣だし」と思っている人の存在を、必ずしも否定することはできません。
基本的には正当な理由ですが、不当な理由で歓迎会がおこなわれない場合もあることを頭に入れておきましょう。
派遣社員が歓迎会を断るには?
こちらでは「どうしても歓迎会に参加したくない!」という派遣社員に向けて、参加を断る際の理由の例をご紹介していきます。
- 「体調が悪いので…。」
- 「予定が入っているので…。」
- 「子供の迎えに行かなくてはいけないので…。」
- 「資格取得のための授業があるので…。」
①「体調が悪いので…。」
「体調が悪いので、参加できそうにありません…。」
何かを断るときの定番の理由ですね。
本当に具合が悪い場合はもちろん大丈夫でしょうが、「本当は具合悪くないけれど…。」という日も時にはあることでしょう。
そういった時、体調が悪そうに見えないとすぐに「嘘だ」とばれてしまう可能性があるので気を付けましょう。
②「予定が入っているので…。」
こちらも断りの理由としては定番ですね。
「このあと予定が入っているので、歓迎会には参加できません…。」
この一言で相手が承諾してくれた場合はいいですが、「なんの予定があるの?」と聞かれることもあるでしょう。
予定の内容をあらかじめ考えておくといいかもしれません。
③「子供の迎えに行かなくてはいけないので…。」
「子供を幼稚園に向かいに行かなくちゃいけないので、参加できません…。」
派遣社員には女性が多くいます。
その理由として、「正社員ほど会社に囚われることがなく、子育てや家事などに時間を当てられる」といった点が挙げられます。
そのため派遣社員の中には、小さい子供を持つ主婦の方もいることでしょう。
仕事に行っている間、幼稚園・保育園、祖父母のもとに子供を預けている人もいると思います。
そんなときに歓迎会・飲み会に参加はできないですよね。
仕方の無いことですし、正当な理由での断りなので、派遣先の人たちも分かってくれることでしょう。
④「資格取得のための授業があるので…。」
派遣社員の中には、今後正社員として働くため、もしくは派遣社員としてのスキル向上のためなどの理由で資格取得を目指している人もいるかと思います。
今後の収入にも関わりえることですし、資格によっては難関なものもあるので、勉強に必死なっている人もいるでしょう。
そうなると、歓迎会に参加する時間も勉強時間に充てたいところです。
本来でしたら、歓迎会はその派遣先で働いていくうえで必要なコミュニケーションの場になりえるので、なるべく参加したほうがアナタのためになるかと思います。
試験の日にちが近いなどで「どうしても勉強の時間をとりたい!」という場合は、「資格取得のための授業がこれからあるので、参加できません…。」と言うようにしましょう。
「資格取得のための勉強があるので…。」だけだと、「そんなのいつでもいいじゃん。」となってしまう可能性があります。

歓迎会などを断る場合は、「どうしてもそのときにやらなきゃいけないこと」を理由に盛り込むようにしましょう。

また、歓迎会を開こうとしてくれた会社の人たちのことも考えて「申し訳ない」気持ちは忘れずに持つようにしましょう。
「不真面目な派遣社員にお金を払いたくない!」:正社員の立場

最近の派遣社員は不真面目な人が多い!
そんな人たちのためにお金を払ってまで歓迎会なんて開きたくない!
先ほども少し触れましたが、近年派遣社員を多く雇う会社が増えてきており、派遣社員の数も年々増加の一途をたどっています。
それに伴い「不真面目な派遣社員も増えてきている」ことを否定できなくなってきました。
正社員の間では、「影で社員の悪口を言っている」「仕事に無責任」「人間関係を大事にしない」などの悪質な派遣社員の態度が目立つようにもなってきているそうです。
たしかにそんな悪質な態度をとる人には、派遣社員に限らず歓迎会なんておこないたくないですよね。
正社員より立場の劣る派遣社員と言えど、社会人として相応な態度で仕事に臨むべきです。
ですが正社員側も、すべての派遣社員がこのようなな人だ不真面目と決めつけることはあってはなりません!
「短期間の契約になるのに歓迎会する必要ある?」:正社員の立場

派遣の人はどうせ短期間の契約なんだから、わざわざ歓迎会しなくてもいいんじゃないの?
これに関しては派遣社員、正社員の中でも賛否両論の問題となっていますね。
派遣社員の中にも、「申し訳ないからしなくていい」「入社したんだしやってほしい」。
正社員の方にも、「短期間の付き合いなんだししなくていい」「今後の関係づくりのためにやった方がいい」との意見があります。
歓迎会を開く・開かないの前に、入ってきた派遣社員に「歓迎会を開こうと思うんだけど来る?」と聞いておくのがいいかもしれません。
「短期間のお付き合いになると思うので大丈夫です。」
との答えだったら開かなければいいです。
「ぜひ参加させていただきます。」
との答えだったら開けばいい、といったところですね。
歓迎会が、今後働いていくうえで必要になる人間関係の構築の場となるのは間違いないので、派遣社員・正社員双方の相談のもと開催するのがいいと思います。
「派遣社員ひとりひとりに歓迎会をする余裕はない…!」:正社員の立場

本当は歓迎会開きたい…。
でもたくさん入れ替わる派遣社員ひとりひとりに歓迎会を開くには、お金も時間も余裕がない!
歓迎会の費用を歓迎される人含めて割り勘とするところもあります。
ですが歓迎する側が歓迎する人分のお金もまかなう、しかもそれが毎度毎度のこととなると、さすがにキツイものがありますよね。
せっかくのプライベートの時間を、歓迎会などの飲み会にばかり使うのも気が引けます。
派遣社員を多く雇う会社なら、「会社全体ではなく個人での歓迎会をする」「参加希望の派遣社員にだけ歓迎会をおこなう」など、対策を考える必要があるかもしれません。
歓迎会はコミュニケーションを深めるのにもってこいの場!
これまで派遣社員・正社員の立場から、歓迎会に対する意見を見てきました。
派遣先の、歓迎会など飲み会の場の問題に関しては、双方に賛否両論あるので「歓迎会を開くか、開かないか」を決めるのは本当に難しいところです。
ですがひとつ言えるのは、「歓迎会・送別会、その他飲み会の場は、業務の中ではなかなか築けない関係性を築く場となりえる」ということです。
例えば業務内ではあまり話すことのない会社の社長に話しかけてみたり、違う課の人に話しかけてみたりなど。
これらをきっかけに意気投合して業務内で助け合えるような関係性築けるかもしれません。
「この人は苦手なタイプだな」と業務中の問題となりえる点を事前に知ることができるかもしれません。
歓迎会などの飲み会に参加することで、より円滑なコミュニケーションをとれるようになるかもしれないのです。
そのためなるべく歓迎会などには参加したほうがいいのでは、と感じます。

結果的に人間関係において、いい方向に転がるかもしれませんしね。
まとめ~派遣社員の歓迎会を考える~
この記事では、「派遣社員の歓迎会は必要なのかどうか」について派遣社員・正社員両方の意見を参考に考えてきました。
簡単に記事の内容をまとめていきます。
歓迎会に対する派遣社員の意見
- 歓迎会を開いてもらうのは申し訳ない
- 歓迎会にしつこく誘われることがある
- 歓迎会が行われないのは派遣差別
派遣社員が歓迎会を断る理由例
- 「体調が悪いので…。」
- 「予定が入っているので…。」
- 「子供の迎えに行かなくてはいけないので…。」
- 「資格取得のための授業があるので…。」
歓迎会に対する正社員の意見
- 悪質な派遣社員にお金を払いたくない
- 短期間の契約になるのに歓迎会する必要あるのか
- 派遣社員ひとりひとりに歓迎会をする余裕はない
歓迎会はコミュニケーションを深めるのにもってこいの場
- 歓迎会などの飲み会の場は、業務の中ではなかなか築けない関係性を築く場となりえる
そもそも歓迎会は派遣先側の温情あってのイベントです。
「歓迎会に参加する!」という派遣社員は、派遣先の方々への感謝の気持ちを忘れないようにしましょう!
派遣先側も派遣社員を無理やり参加させることは無いよう、心掛けましょう。
歓迎会などの飲み会をきっかけに、より良い社内環境が構築されることを祈っています!

こちらの記事が派遣社員、もしくは正社員の方々の参考になれたら幸いです!