「実務経験をつけたい」
「エンジニアとしてのキャリアアップしたい」
と考えることってありますよね?
大体の場合、正社員を選んでいきますが、僕の場合少し違った選択肢を選びました。
それが「派遣エンジニア」です。
今回は新卒から派遣エンジニアになった話をしていこうと思います。
エンジニアになるまで
「新卒からエンジニアになるってことは理系なの?」
と思われるかもしれませんが、僕は元々文系出身でして、大学でも経営学を専攻してました。
パソコンもある程度は触れてましたが、学校のレポートだったり、調べ物をするくらいのレベルです。プログラミングとは無縁でした。
しかし、社会人になってからもパソコンは使うだろうなーと思っていたり、大学で勉強しているようにビジネスには興味があったので、練習がてらにブログを書いてみたり、物販をするためにオンラインショップを作ってみたりしてました。
セブのお兄さんが僕を変えた
ビジネスは面白いなと感じておりましたが、もう一つ取り組んでいたことがあります。
それが英語です。そもそも英語には苦手意識がありまして、大学に入った時に「英語って苦手なんだけど使えたら仕事でも便利だよな」と考えておりました。
そんな時にたまたま大学で「セブ島語学留学」というものを募集してて、「夏休みだし、英語の勉強してみるか」と思って行ってみたんです。
その時は3週間くらいでしたが、もう少し本格的に学んでみたいと思い、1年休学してさらに半年セブ島で勉強しました。
その時に語学学校に大学生の中が多かったんですが、社会人がちらほらいたんですね。
その時「なんで夏休みでもないのに、長期休暇が取れるんだろう?」と疑問に思ったわけです。
そこで話を聞きに行ってみて気づいたことは、看護師や建築士などの専門職の人が多いことに気付きました。
その中に20代後半くらいのお兄さんがいてその人がエンジニアがいまして、その人の話を聞いているうちにエンジニアという仕事に興味を持ち始めたんです。
「ちょっとエンジニアについて調べてみるか」と思って、ネットでいろいろ調べたら、どうやら文系でもなれるみたいだということに気づいたわけです。
そして、「プログラミングを学ぶんだったら、スクールに行った方がいいな」ということを考えて、帰国後にすぐに勉強しようと思いました。
スクールで学ぶ前にやること
帰国してすぐにプログラミングスクールの説明会を予約し、通い始めました。
スクールに行ってある程度のプログラミングの理解をすることはできました。
しかし今思えば後悔もありまして、それは最初に独学して「プログラミングってどんな感じなんだろう」と触れておくべきだなと。
スクールの案内には「全くの未経験でもOK!」と書いてありましたが、スクールに通った後に思うことは、まず次のことをやっておくべきでした。
- プログラミングが自分に合うかどうかを判断する
- 基礎の部分をやっておく
どんな仕事でもそうですが、まずは試してみて合っているかどうかを判断することが重要ですね。
なぜ派遣エンジニアに?
簡単にいうと、手を動かす環境に行きたかったということがあります。
ただ、web系のエンジニアの正社員として雇ってくれるところは少ないように思えます。
僕のような文系のIT系ならSIerにいく人は結構います。
待遇はいいかもしれませんが、何かを開発するということはあまりしないので違うなと。
じゃあ、SESにいくかというと、それはやりたい言語を使えるかというは不確定な要素なので、これも選択肢として保留という感じ。
そこで、いろいろ調べた結果に「派遣エンジニア」がいいんじゃないかなと思ったわけです。その理由として、「求人から選ぶことができる」「web系の求人も多い」ということが決め手でした。
新卒の就活もやってた
ただ、「大学生なら派遣エンジニアじゃなくて、新卒でもいいんじゃない?」
という風に思うかもしれません。
実は就活もやっていたんです。
大学3年になってくらいからすぐに説明会や就活イベントに参加してましたし、学生インターン中も面接に行ったりしてました。
会社の人の話を聞いているうちに「手を動かす仕事って意外と少ないんじゃないか?」と思い始めたわけです。
それもそのはずで、受けていた会社の募集はSEといつつも仕事内容はSIerと変わらないようなところが多かったんです。これは完全に僕のミスですね。笑
さらに3年くらいを目処に転職や独立も考えていたので、自分のやるべきことになるべく時間を使うべきだと考えてました。
なので、「これは就活するよりも他の道で実務経験を積んだ方がいいんじゃない?」ということになり、大学生4年の頃に派遣エージェントに登録して、派遣エンジニアになったわけです。
「そんな簡単に仕事紹介してもらえるの?」と思うかもしれません。
学生インターンをしていた時の実務経験があったので、仕事はすぐに見つかりました。
選ぶ時はなるべくweb系の言語でコードをかける場所を選びました。
顔合わせも就活の時に比べたら簡易的なものなので、あっさりと決まったのが派遣の嬉しいところです。
派遣エンジニアのメリットはここ!
さて長々とエンジニアになった経緯を話してましたが、派遣エンジニアについて話していきましょう。
まずは派遣エンジニアになったメリットですが、いくつかありますが特に重要な3つのポイントを選びました。
それが次の通り。
- 時給は悪くない
- コードを書く経験がしやすい
- 雑務が少ない
順に解説していきます。
時給は悪くない
エンジニアとして仕事をするのも楽しいですが、お金の部分も大事です。
例えば、都内の開発系のエンジニアであれば、時給2000 ~3000円くらいになったりするので、月額で考えると、30~40万円になるんですね。
これって意外と高くないですか?
新卒でエンジニアをしようと思ったら、20万円代のところが多いと思います。
福利厚生などを考えるとまた変わってきますが、額面だけで言えば派遣エンジニアとして新卒で行った方がいいんじゃないかなと。
ちなみにSESの派遣と登録型の派遣の給料だと、同じ職場でも金額が変わってきます。
僕が派遣エンジニアをやっていた職場のSESできた人に聞いたら数万円の差がありました。
「マージンを取られるのが悪だ!」という人もいますが、仕事を取ってきてもらう方が僕はいいかなと思います。
コードを書く経験がしやすい
これは派遣として現場にいく時、必ず契約書というものがあります。
それの中に「仕事内容」というのが書いてあるはずでして、その内容に沿ったことを基本的に業務としてやります。
それは求人を探す時に書かれているので、自分がやる業務を選ぶことができるってわけです。
僕は今後フリーランスのプログラマーになるために手を動かしていく仕事を中心に選びました。
また、派遣エンジニアは手を動かすような作業の求人が多くあります。
理由としては、正社員が指示や管理をして、そこで実際に手を動かしながらやるのが派遣という分業が行われるケースが多いからです。
雑務が少ない
これも先ほどの仕事内容が決まっているということがあります。
基本的にやるべきでない仕事は派遣は断ることができるので、自分のやるべきことに専念できるということがあります。
例えば、サーバーサイドのエンジニアとして現場に行ったけど、デザインをやってくれと言われたらその仕事を拒否するようなことです。
もし、仕事内容が変わるのであれば、一旦派遣元の担当に相談するようなことをしておくのがいいです。
僕も業務が増えた時は担当の人と面談したり、時給交渉もしてました。
派遣エンジニアにはデメリットもある…
「メリット聞いていると良さそうな感じだけど、マイナスな部分もあるんじゃない?」
と思うかもしれません。
確かにメリットだけだったら、みんな派遣エンジニアになってますよね。笑
デメリットを解説してくと次の通り。
- 長くは働けない
- 大幅な昇給はない
- コアな仕事をすることは少ない
ということ。
長くは働けない
派遣は基本同じ職場に入れるのは3年なので、長期でやりたい人には向いてないです。
しかしエンジニアは転職が多い職種でもあるので、3年で場所を変えるのは悪いことではないです。
エンジニアの世界は流行り廃りが早いので、同じ技術を何年もやっていると、そこでしか使えない技術になってしまう可能性があるわけです。
それだったら、違うプログラミング言語を使う現場に行って、自分のスキルの幅を広くしておくというのがエンジニアの生存戦略でもあります。
大幅な昇給はない
これはエンジニアに限らないんですが、派遣の場合は基本的に昇給は少ないです。
派遣をお願いする時に予算を決まっているんで、ちゃんと雇えるなら正社員で雇いますよね。
そもそも派遣エンジニアの場合は時給が高く設定されているケースが高いです。
僕は割と早い段階で時給のアップをすることができましたが、2ヶ月やって時給50円UPというくらいです。
50円って聞くと大したことないですが、月額で換算すると8000円くらいです。上がらないよりはマシです。笑
コアな仕事をすることは少ない
どういうことかというと、重要な部分は正社員の人がやることが多いです。
サービスの最初の企画段階とか、大規模なプロジェクトのリーダーなどです。
これは信用されてないとかそういうわけではなく、責任の拠り所と作っているわけです。
同じように現場で仕事をしてますが、立場的なものは派遣と区別するわけです。
いい意味で派遣エンジニアは責任が少ないので、それがいいっていう人も少なくないです。
全員におすすめはできない
ここまで派遣エンジニアについて話してきましたが、総じて僕はこの選択はよかったと思います。
しかし「誰にでもオススメできるか?」と言ったらそれは違うかなと。
例えば、先ほど言ったようにプロジェクトの中心になりたい人だったり、充実した福利厚生が欲しいなら正社員を選んだ方がいいです。
また、新卒で派遣エンジニアになりましたが、これは在学中にたまたま実務経験を積んでいたらできたわけで、未経験で派遣エンジニアになるってのは少々難しいです。
以前、派遣エンジニアの未経験求人はどれくらいあるのか調査したんですが、首都圏だけで、100件もなく、その中でインフラではなくweb開発ができるものは20件ほどでした。
これはかなり少ないです。求人サイトを見ればわかりますが、正社員なら未経験でも雇ってくれる場所は大都市であれば、数百件はあります。
こんな人はやるのがいい
派遣エンジニアの向いている人として以下の条件に当てはまる人になります。
- 実務経験がある
- 独立を考えている
- やりたい仕事が明確
上記の通りです。
まず「実務経験がある」ということですが、基本的に未経験よりも実務経験者の採用が優先になります。
場所にもよりますが、半年あれば、エージェントも紹介してくれる求人があるかなと思います。
僕がエージェントに行った時は10ヶ月くらいでしたので、それでも複数の求人を紹介してもらいました。
「独立を考えている」というのは、ゆくゆくはフリーランスエンジニアになりたいということでして、実はフリーランスも派遣も雇用形態が違うだけでやっていることはほとんど同じです。
基本的に手を動かす作業が多いです。僕も派遣からフリーランスになりましたが、やることは一緒です。
ただ収入がフリーの方が高くなる傾向があるので、同じ仕事するなら多くもらった方がいいですよね。
派遣エンジニアになってからフリーランスになるケースは珍しくなく、一つのキャリアアップとして「まずは派遣から」ということはあります。
最後に「やりたい仕事が明確」というのは先ほども行った通り、契約内容に沿って仕事するのが派遣社員なので、その範囲内でしか仕事ができないです。
裏を返せば、それが自分がやりたいことなら、業務に集中することができます。
例えば、「フロントエンドの部分だけやりたい」と思っているなら、その業務ができる案件を選べばいいし、「機械学習をやりたい」と思ったらそういう求人をエージェントに頼んで紹介してもらえばいいわけです。
いかがでしたか?
派遣エンジニアという働き方というものが少しわかってきたんじゃないでしょうか。
僕は新卒からこの道を選びましたが、
- これから派遣エンジニアに転職する
- まずは正社員でエンジニアになってから派遣へ
- バイトしてから派遣エンジニアになる
といろんな選択肢があるかと思います。
一つ言えることは、どれが正解ということはないです。
よく「仕事をするなら正社員狙うべき」という人がいますが、カタチにこだわるよりも仕事の中身であり、今後どうしたいかか重要です。
「周りが正社員だから自分もそうしないと!」という必要はなく、「もしかしたら派遣という働き方の方が自分にはあっているかも」ということがあるかもしれません。
自分なりに比較してみて、どの選択が今の自分にいいのかを検討する中で「派遣エンジニア」を候補として入れておくがいいんじゃないでしょうか。