「介護士の派遣は法律で禁止されている」と聞いたことはありませんか?
実際に派遣介護士について調べてみると、法律で禁止されているという情報をちらほら見かけます。
調べれば調べるほど心配になりますよね。
結論から言うと、派遣で介護士として働くことは法律で禁止されていません。
派遣介護士として働くために、正しい情報をしっかりと身につけるようにしましょう。
本記事では、派遣介護士として働く前に知っておくべきことについて詳しく解説します。
派遣で介護士として働くことは法律で禁止されていない
「派遣介護士は法律で禁止だ!」という情報が流れていますよね。
結論から言うと、派遣で介護士として働くことは法律で禁止されていません。
派遣が禁止されている職業は中にはあります。
厚生労働省の情報をもとに確認してみると、下記の5つが派遣禁止業務として指定されていました。
- 港湾運送業務
- 建設業務
- 警備業務
- 病院・診療所などにおける医療関連業務
- 弁護士・社会保険労務士などの士業
どの業務も専門性や特殊性が高いことから禁止されているようです。
しかし、一切介護士の業務は含まれていないことが分かりますよね。
それでは、どうして介護士は派遣が禁止と情報が流れてしまったのでしょうか?
看護師と介護士が混同して誤った情報が流れた
理由としては、さまざまですが看護師と混同して誤った情報が流れた可能性があります。
看護師は医療業務があり、極めて専門的なスキルが必要になるため、派遣は禁止されています。
一方、介護士は医療業務が無いため、問題なく派遣として働けますよ。
訪問介護と訪問ヘルパーがあるので、人によっては誤解を受けやすいかもしれませんよね。
介護の業務には一切医療行為がないので、法律上禁止されることは無いでしょう。
誤った情報から、派遣介護士は禁止されていると言われています。
派遣で介護士として働くことは全くもって問題ありませんので、安心してくださいね。
介護士の日雇い派遣は基本禁止されている
派遣で介護士として働いても問題ないという説明をしました。
しかし、日雇い派遣介護士として働くことは禁止されています。
介護士に限らず、派遣労働者は日雇いで働くことは法律で禁止です。
理由としては、派遣労働者における雇用の安定を目指すために、日雇い派遣が禁止されました。
日雇い派遣の定義として2つあげられます。
- 31日未満の派遣雇用契約
- 1週間に20時間未満の労働
いずれかに当てはまる場合は、日雇い派遣となるので、法律で禁止されています。
例外として日雇い派遣認められる人もいる
日雇い派遣は禁止とお伝えしましたが、例外で日雇い派遣が認められる人もいます。
では、日雇い派遣が認められるのはどのような人でしょうか?
下記の場合日雇い派遣が認められています。
- 60歳以上の方
- 雇用保険が適用されない学生<
- 本業で働きながら、額面年収が500万以上の方
- 帯収入が500万円以上で、主たる生計者以外の方
では詳しく解説します。
①60歳以上の方
数え年ではなく、満60歳以上の人は日雇い派遣で働けます。
60歳の誕生日を迎えることで、日雇い派遣が認められるようになりますよ。
誕生日を迎える前ですと、違法になりますので注意してくださいね。
日雇い派遣は自由に働けるので、60歳以降の人はありがたいですよね。
60歳以降の人は日雇い派遣で働いている人も多いと聞きます。
もし、60歳以降で日雇い派遣に興味があれば、法律上問題ないので挑戦してみてください。
②雇用保険が適用されない「昼間学生」
昼間学生とは、昼間に学校に通っていて、夜や休みの日にバイトをする学生のことを指します。
昼間学生は学校での勉強画面のため、日雇い派遣の仕事が中心にならないことから例外として認められています。
しかし、通信制・定時制で学んでいる学生や休学をしている人など日中に働けることが可能な学生は日雇い派遣の仕事は禁止です。
③本業で働きながら、額面の年収が500万以上の方
本業で年収の額面が500万円以上の方は日雇い派遣で働けます。
例をあげると、本業で会社員として年収の額面が600万ので、副業も50万円を得ている人は日雇い派遣ができます。
ただ、掛け持ちの仕事を合わせて、額面500万円になる場合は適用外です。
派遣介護士を副業で考えている人はチェックしておくといいでしょう。
世帯収入が500万円以上で、主たる生計者以外の方
「主たる生計者」とは、世帯年収のうち50%以上の年収を稼いでいる人のことを指します。
世帯収入が500万円以上ある世帯で主たる生計者でない人は、日雇い派遣で働けます。
例をあげると、夫が600万の年収があり、妻が専業主婦の場合は、世帯年収は600万円です。
家庭の100%を夫が担っているため、主たる生計者は夫ですよね。
また、世帯年収が500万を超えていることから日雇い派遣可能な条件が満たされています。
妻は日雇い派遣可能条件を満たしているので、単発での派遣ができるようになりますよ。
もし、現在専業主婦で今後、日雇い派遣を考えている人は確認しておくと良いでしょう。
派遣雇用について理解できましたか?
派遣介護士は基本的には問題なく、働けます。
しかし、場合によっては働けないケースもあるので事前に確認しておくと良いですね。
正社員と派遣介護士の大きな違いは?
介護士として働くうえで、正社員と派遣社員の大きな違いとして、給料形態があげられます。
正社員は毎月決まった給料が振り込まれますよね。
一方、派遣介護士は原則時給制です。
ノーワークノーペイの原則から、働いた分の時間を計算して給料に反映されます。
働いたら働いた分だけ給料に反映されますが、正社員ほどの安定感はないでしょう。
その分、派遣社員は時給が高いため、給料も満足にもらえている人が多いそうですよ。
時給制だから「給料が低い」というわけではありませんので安心してくださいね。
派遣介護士が人気な3つの理由
現在、別業種からも派遣介護士を目指す人が増えています。
成長産業ともいわれて非常に注目度が高いと言われていますね。
その中でも派遣介護士が人気の理由として、下記3つがあげられます。
- 未経験でも働ける
- 時給が高い
- やりがいに満ち溢れている
では詳しく解説します。
①未経験でも働ける
介護業界は成長産業ということもあり、業界的にも人手不足です。
専門的なスキルが必要と思われがちですが、実は無資格・未経験の方も多く在籍していますよ。
未経験から専門的なスキルが身につけられることから、別業種から挑戦する人が増えています。
別業種から介護業界に人材が多く流れたことから、介護未経験者への研修時間も増えた介護施設も多いようです。
未経験者を教育してどんどんと介護業界全体のスキル向上を目的としています。
未経験者であっても教育する環境が整っているからこそ、派遣介護士は働きやすく、人気といわれています。
②時給が高い
派遣介護士の時給相場は、比較的高いといわれています。
未経験であっても、資格を取るごとに時給がアップすることが派遣介護士の魅力の1つです。
派遣介護士の時給が高い理由として、「人材不足」「即戦力確保のため」があげられます。
先ほど少しお伝えしましたが、介護業界は慢性的に人材が不足しています。
常に人材不足のため、1人でも多くの人が会議業界に興味を持ってくれるように時給を高めに設定しているといわれていますね。
また、時給を高くすることでスキルの高い求職者も興味を持ってくれますよね。
スキルや資格のある求職者を見つけて、即戦力として活躍してもらえる人材を高時給にすることで探せるといわれています。
③やりがいに満ち溢れている
介護職は人の役に立ち、感謝される仕事です。
高齢者に寄り添って、日常生活を支援する介護職は、どの職業よりも人の役に立つ実感が得られるでしょう。
介護施設やサービスの利用者や利用者の家族から感謝の言葉を直接言われることもあります。
「ありがとう」と直接伝えてもらえる仕事はそこまで多くありませんよね。
人の役に立つことで、大きなやりがいを感じる人が大勢いて人気といわれています。
派遣介護士として働く3つのメリット
派遣介護士は正社員と働き方が異なります。
派遣介護士として働くことのメリットはさまざまです。
では、派遣介護士のメリットはどのようなものがあるでしょうか?
代表的なメリットとして下記の3つがあげられます。
- 自分に合った求人を派遣会社が見つけてくれる
- さまざまな職場を経験できる
- プライベートと仕事を両立できる
では、詳しく解説します。
①自分に合った求人を派遣会社が見つけてくれる
まず一つ目に、自分に合った求人を派遣会社が見つけてくれるというメリットがあげられますね。
派遣会社は、求人情報を多く保持しています。
あなたの希望に合わせて、多くの求人情報の中からあなたに適した求人を紹介してもらえますよ。
自分に合う求人を探すのは一人では大変ですよね。
特に介護職の場合は、応募条件も特殊なことが多いです。
また、未経験にとってはどの求人が自分に合っているのかわかりませんよね。
派遣会社がしっかりとサポートしてくれるので、あなたに合ったお仕事を見つけられますよ。
②さまざまな職場を経験できる
派遣介護士は契約期間が決まっているため、どれだけ長く働いたとしても、同じ介護施設で働けるのは最長でも3年といわれています。
短い期間で、さまざまな介護施設で働くのが派遣介護士の特徴です。
さまざまな介護施設で働くことで、自分自身の視野を広げられることやスキルの向上ができますよね。
どうしても一つの介護施設しか経験をしていない人は、考え方やスキルに偏りが出てしまいます。
長期間同じ介護施設で働くことは、人間関係を構築できますが、マンネリ化してしまう可能性も考えられますよね。
仕事に対してマンネリ化してしまうと、多くの人は向上心に欠けてしまい、高いスキルを求めなくなってしまう人もいます。
常にモチベーションを高く持つためにも、さまざまな職場で働ける派遣介護士はメリットといえますね。
③プライベートと仕事を両立できる
派遣介護士の働き方の特徴として、残業がほぼないのでプライベートの時間も確保しやすいです。
業務状況によって、残業する場面もありますが正社員に比べても少ないです。
残業をした際もしっかりと残業代が支給されるので、サービス残業の心配もないですよ。
派遣の働き方は正社員と違い、自由な働き方ができます。
自由に働けることから、派遣介護士を目指す人も多いと聞きますね。
派遣介護士は、プライベートと仕事を両立できるのでおすすめです。
派遣介護士として働くデメリット
派遣介護士で働くことはさまざまなメリットがあることを理解していただけたのではないでしょうか。
しかし、派遣介護士はメリットが多い分、デメリットもあります。
派遣介護士で働くうえで、何がデメリットなのかをしっかりと理解して、自分が派遣介護士として働けるのかを考えてみると良いでしょう。
派遣介護士のデメリットとして下記の3つがあげられます。
- ボーナスや退職金がない
- 契約期間が決まっているため、長期的に働けない
- 派遣会社次第で、給与や福利厚生が変わる
では、詳しく解説します。
①ボーナスや退職金がない
正社員ではボーナスや退職金が出る介護施設も多いと聞きます。
しかし、派遣介護士は、ボーナスや退職金がでません。
ボーナスや退職金を重視している人にとっては、デメリットに感じることもありますよね。
ただ、派遣介護士だからといって正社員よりも給料かなり低いというわけではありません。
派遣社員は時給が高く設定されているため、正社員よりも稼げることもありますよ。
派遣介護士の給料は高いため、正社員が羨ましく思うこともよくある話です。
ボーナスや退職金が無いからといって、極端に収入が減るわけでは無いので安心してくださいね。
派遣介護士は資格取得や経験を積むことで、時給が上がります。
さらに高い時給を目指していきたい人は、資格取得や経験を積むと良いでしょう。
②契約期間が決まっているため、長期的に働けない
次にデメリットとしてあげられるのが、長期的に同じ介護施設で働けないという点です。
派遣介護士は、同じ施設で3年以上働けないことが派遣法で定められています。
どれだけ働きやすい環境であったとしても3年以内に別の派遣先に異動しなくてはなりません。
人によっては長期的に同じ介護施設で働きたいという人もいるのではないでしょうか。
長期的に同じ介護施設で働きたいという人にとっては、派遣介護士は向いていません。
ただ、例外で3年以上働ける派遣介護士もいます。
- 年齢が60歳以上の人
- 派遣会社と無期雇用契約をしている人
上記の人は対象外となり、長期的に働けます。
業務内容やルールによって適用されないケースもありますので、事前に派遣会社に確認しておくと良いでしょう。
ただ、基本的には派遣介護士は長期的に同じ介護施設では働けません。
長期的に働けないという点をしっかりと理解して、自分に合っているのかどうかを見定める必要がありますね。
③派遣会社次第で、給与や福利厚生が変わる
派遣介護士は派遣会社と契約を結んでいますよね。
派遣会社に従って「給与」「福利厚生」が決まります。
そのため、派遣先の介護施設の福利厚生は適用されません。
また、同じ派遣介護士であっても派遣会社が違えば待遇は変わります。
同じ派遣先の介護施設であっても、派遣会社が違うという理由で「給与」「福利厚生」が違うということがあるでしょう。
人によっては「同じ仕事をしているのにどうして待遇が違うの?」と不満を抱えてしまうことも考えられますよね。
派遣会社次第で「給与」「福利厚生」が変わることをデメリットと感じる人もいるようです。
待遇面で損をしないためにも、派遣会社選びは大切ですよ。
派遣会社選びをしっかりとして、あなたに合った派遣会社を選ぶことが重要です。
派遣会社を選ぶ際の4つのポイント
派遣介護士として働くうえで、派遣会社選びは重要といえます。
派遣会社選びを間違えると、あなたに合った仕事を紹介してもらえない可能性も考えられますよね。
派遣会社選びは、今後のお仕事探しに大きく影響するといっても過言ではありません。
では、良い派遣会社を見極めるポイントはどのようなものでしょうか?
派遣会社を選ぶ際のポイントとして4つあげられます。
- 求人数が多い
- 専属の担当者がいる
- サポート体制は整っている
- 好待遇の派遣会社である
では、詳しく解説します。
①介護職の求人数が多い
派遣会社選びで重要な点として、「介護職の求人数が多い」ことがあげられます。
求人数や種類が多いことで、あなたに合った求人を紹介してもらいやすくなりますよね。
求人数が少ないと、紹介できる求人の選択肢が狭まってしまい、あなたに合った求人が見つかりにくくなります。
なるべく選択肢が多いほうがお仕事探しもはかどりますよね。
派遣介護士を目指しているのであれば、介護職を専門的に紹介している派遣会社をおすすめします。
介護職を専門的に紹介している派遣会社であれば、さまざまな求人に対応をしています。
未経験歓迎の求人から専門的なスキルが必要とされている求人まで、あなたに合わせて求人を紹介してもらえるでしょう。
自身の選択肢を広げるためにも介護職の求人数が多い派遣会社を選びましょう!
②専属の担当者がいる
派遣会社を選ぶときに、「専任の担当者がいるか」を確認すると良いです。
特に介護職に特化した派遣会社の担当者は、専門的な知識を持っている人が多いです。
専門的な知識を持っているからこそ、あなたに合わせて的確なアドバイスをしてくれます。
特に未経験の人はわからない事ばかりのことも多いので、相談できる担当者がいることは非常に心強いですよね。
専属の担当者がいないと、なかなか相談する機会もなく不安になってしまうことも考えられます。
「本当にこれでいいのかな」など、不安や悩みを持ったまま仕事探しをしても、うまくいくはずがありません。
仕事選びのミスマッチを防ぐためにも、専属の担当者が必要といえますね。
不安や悩みを解消してくれる専属の担当者がいるかどうかは派遣会社で選ぶ際、大切なポイントです。
③サポート体制は整っている
次に、「サポート体制が整っている」派遣会社を選ぶことが大切です。
派遣会社によって、それぞれサポート体制が異なります。
独自でおこなっている支援サービスが特徴的な派遣会社も多くありますよ。
派遣介護士を目指す人に対して、資格取得や未経験者に向けた研修など、それぞれ支援サービスを用意しています。
他にもあなたの希望する条件に合わせて、派遣先に給与や働き方の交渉してくれることもあります。
派遣会社によってサポート内容は大きく変わります。
登録してから「思っていたサポートが受けられない」と不満を抱えないためにも、どのようなサポートをしているのかを派遣会社別に調べておく必要がありますね。
派遣会社の登録は複数しても問題ありませんので、複数登録して比較することをおすすめします。
スキルアップを目指す人にとっては、サポート体制の充実度は非常に重要な点といえるでしょう!
④好待遇の派遣会社である
最後に派遣会社を選ぶ際に大切なポイントとして、「好待遇の派遣会社である」という点が大切です。
理由としては。派遣会社の待遇は派遣社員に対してのフォローの手厚さの指標になります。
派遣社員であっても健康保険や社会保険、有給も問題なく取得が可能です。
保険や休暇が当たり前に取れない派遣会社は派遣社員に対してフォロー体制は整っていないといえます。
派遣社員に対しての待遇が整っていることで、派遣社員のことを考えてくれていることが分かります。
待遇が整っていることは、派遣社員も働きやすい環境を整えてくれている努力をしてくれている派遣会社が多いです。
派遣社員を思ってくれている派遣会社は、新味に寄り添いあってサポートしてくれるところが多いですよ。
また、待遇が悪い派遣会社を選んでしまうと働いていて不満が生まれる可能性も考えられます。
「同じ仕事をしているのになぜ私の方が給料低いの?」と別の派遣会社の人と比べて、不満になるケースも多いですよ。
満足に働くためにも、好待遇の派遣会社の選ぶことが大切です。
まとめ~派遣介護士は法律で禁止されていない!むしろ活躍するチャンスは増えている~
ネットでの情報では派遣介護士は法律で禁止されているとよく目にしますが、全くの嘘です。
派遣介護士は法律で禁止されていません。
現在も多くの人が派遣で介護士として働いています。
誤った情報が流れた原因として、看護師と混同してご情報が流れた可能性が高いですね。
問題なく派遣介護士として働けるので、これから派遣介護士として働きたいと考えている人は安心して挑戦してみてくださいね。
ただ、日雇い派遣での勤務は原則禁止されています。
日雇い派遣で働こうと考えている人は注意が必要ですね。
日雇い派遣で働ける人も中にはいます。
下記の条件を満たしていれば、日雇い派遣で働けますよ。
- 60歳以上の方
- 雇用保険が適用されない学生<
- 本業で働きながら、額面年収が500万以上の方
- 帯収入が500万円以上で、主たる生計者以外の方
派遣で働く際は注意しなくてはならないことも多いです。
これから派遣介護士として働く場合は事前に確認しておくようにしましょう!