派遣と出向の違いを徹底解説!それぞれのメリット・デメリットとは?

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派遣と他の雇用形態を比較

派遣のほかに出向ってよく耳にするけど、派遣と出向の違いって何なの?

一見あまり違いの無いように見える派遣と出向ですが、実は大きな違いがあるんですよ!

「派遣」と「出向」をサイトなどで目にすることは割と多いですよね。

ですが「派遣と出向の違いは分かる?」と聞かれたとき「わからない…。」と答える人、たくさんいるのではないでしょうか。

似ていると思われがちな派遣と出向。

実は大きな違いがあるんです!

そこで今回この記事では、「派遣」と「出向」の違いについて徹底解説していきます!

まずは派遣と出向が何なのかおさらいしていきます。

派遣とは?

派遣 清潔的

派遣とは、派遣会社に登録し、派遣先企業に派遣される雇用形態のことをいいます。

このとき労働者が労働契約を結んでいるのは派遣会社であり、派遣先の企業ではありません。

そのため派遣社員の就業規則の設定や給料の支払いなどは労働契約をしている派遣会社がおこないます。

また派遣先での指示など(指揮命令権)は派遣先企業にあります。

出向とは?

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出向とは、出向元の会社との労働契約に加え、出向先企業でも労働契約を結びます。

このような形態を「在籍出向」と呼ぶこともありますね。

またもう1つのパターンとして、出向元の会社との労働契約を解消して出向先企業とだけ労働契約を結ぶ「転籍出向」もあります。

こちらは勤めていた会社を辞めて移籍することになるので、転勤みたいなものですね。

「在籍出向」だと2重に労働契約を結ぶことになります。

どっちの会社の給料の支給や就業規則が適用されるかは、契約の内容によって変わっていきます。

出向と派遣の違いは労働契約にある!

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「派遣」と「出向」について簡単にご紹介してきましたが、その違いが労働契約にあることが分かったと思います。

派遣の場合は派遣会社と、出向(ここでは「在籍出向」のこと)の場合は出向元と出向先両方で労働契約を結ぶんです。

派遣は、派遣会社と労働契約を結んでいるわけですから、給料はもちろん就業規則や契約内容の設定まで派遣会社がおこないます。

社会保険や労働保険も派遣会社で加入することになります。

出向は、出向元・出向先の両方と労働契約は結んでいますが、基本的には出向先が契約を担います。

出向の給料の支給、就業規則、契約内容の設定などはほとんどの場合、出向先の会社がおこなうのです。

そのため出向ですと、出向先の会社が契約内容(労働条件など)を変えたり…なんてこともできちゃうんです。

(派遣では派遣先が労働条件を勝手に変えることはできません)

派遣先、出向先での指示(指揮命令権)については、どちらも実際に働いている会社(派遣であれば派遣先、出向であれば出向先)にあります。

「派遣」と「出向」。

似ているというだけで根本的な違いがありますが、実際に共通している点もあるんですね!

派遣と出向の就業期間の違いとは?

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「派遣」と「出向」の違いについてご紹介してきましたが、就業期間にも違いはあるのでしょうか。

派遣の場合、短いもので1日~1か月、長いものでも6か月ほどの就業期間になります。

最も多いのは3か月ですかね。

3か月の契約が終わると、次の3か月働くための契約更新をおこないます。

「違う派遣先で働きたい」「仕事自体を休職したい」などの時は契約更新をしなければいいんです。

自分のライフスタイルに合わせて仕事を変えたり辞められたりできるのは、派遣の魅力ともいえますね。

対して出向は、多くの場合で1年以上の就業期間が定められることが多いです。

派遣と比較して、結構長期の勤めとなりますね。

派遣のようにライフスタイルに合わせて仕事環境を調節するのには向いていないみたいです。

派遣と出向のメリットデメリット

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派遣と出向にはどのようなメリット・デメリットが生まれてくるのでしょうか。

各々ご紹介していきましょう。

派遣のメリット

まずは派遣のメリットから見ていきましょう。

  1. 自身のライフスタイルに合うタイミングで働くことができる
  2. 自身のスキルやキャリアを活かすことができる

①自身のライフスタイルに合うタイミングで働くことができる

派遣の大きなメリットとして、自分のライフスタイルに合わせて働ける点があります。

先ほど少し触れましたが、派遣の契約期間は比較的短いため、自分の好きなタイミングで仕事を変えたり、やめたりすることが可能になるんですね。

これは結婚や妊娠、出産などを控える女性であったり、親の介護が必要な方だったり、長期の休みが必要になる場合や早く帰りたい場合などに有効といえます。

現に近年派遣社員の数が増加の一途をたどっていますが、そのほとんどが女性という情報もあります。

就業期間が長い出向ではできないことだね!

②自身のスキルやキャリアを活かすことができる

派遣では、その短い就業期間ゆえにより多くの業界を体験することができます。

また就業時間の方も比較的自由なので資格の勉強などに空いた時間を当てる人もいるでしょう。

そのため自身が今まで蓄えてきたスキルやキャリアを発揮することも可能になってくるのです。

派遣の売り文句の中に「即戦力」が多いのはそのためなんですね。

派遣のデメリット

次に派遣のデメリットを見てみます。

  1. 雇用が不安定
  2. 責任のある仕事が少ない

①雇用が不安定

派遣が「就業期間が短く、自身のタイミングで辞めたり仕事場を変えたりするのにいい」というお話はしましたが、それがデメリットに働くこともあります。

就業期間を更新する際、自分は更新するつもりだったのに派遣先から更新手続きを言い渡されない場合があるのです。

これは実質、現在の契約が切れ次第仕事もなくなってしまうことを表しています。

よくある事例として、「派遣社員自身の勤務態度が悪い」「派遣先の業績低下のために派遣社員を切っている(派遣切り)」などがあります。

このように雇用が不安定だと、収入も不安定になる可能性が出てきますね。

非正規雇用の派遣は正規雇用(正社員など)に比べてクビにされやすいというのも相まって、派遣社員が収入0円の期間を過ごす可能性はどうしても高くなってしまうのです。

派遣の「雇用形態の不安定さ」に関する記事もあるので、気になった方はぜひ確認してみてください!

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派遣社員の雇用形態って不安定?正社員のほうがいいのか
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②責任のある仕事が少ない

派遣の場合すぐ辞める可能性があったり、正社員より早く帰ることも多かったりするので、管理職などを含め責任のある仕事を回されることが少ないです。

これは「仕事が簡単」というメリットにもなりかねませんが、その分「仕事にりがいが感じられずつまらない」などのデメリットを生みます。

これによってやる気が出ず、適当に仕事をこなすようになってしまうこともしばしば…。

正社員からはもちろんいい目で見られることがなくなってしまい、職場の人間関係の悪化につながりかねません。

出向のメリット

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出向のメリットはどうでしょうか。見ていきましょう。

  1. 自分自身の成長が期待できる
  2. 新たな出会いがある

①自分自身の成長が期待できる

出向の場合、派遣と似ているところがあっても、実際はほぼ出向先の正社員のような扱いを受けます。

そのため正社員ほどとまでいかなくとも、ある程度責任のある仕事を任されることがあります。

新たな環境で比較的長く働くことで、その分スキルやキャリアなどを身に付けることができるんですね。

②新たな出会いがある

これは派遣も同様のメリットですが、新たな人間関係の構築に繋がっていきます。

ですがこのメリットは出向の方が特に出てきやすいです。

派遣の場合ですと就業契約が短くかつ、すぐに派遣先を変えるのを前提に働く人もいるので、人間関係が築きにくいのです。

現に派遣社員の悩みとして「どうせ辞めるのに歓迎会されるのはちょっと…。」「正社員に嫌味を言われた」など派遣社員、正社員互いに距離をとるようなもあります。

出向ですと、就業期間は短くても1年くらいと長めです。

1年もあれば出向先での人間関係も築きやすいですよね。

人間関係も築きやすくて、出向先が変わればそこでも新しい人との出会いがある。

人脈を広げるのにはもってこいなんだね!

出向のデメリット

次は出向のデメリットです。

  1. 新しい業務を覚えなければならない
  2. 働き方が変わることがある

①新しい業務を覚えなければならない

就業期間が長ければ、その職場での経験が基盤となってしまうことでしょう。

そんな状態で新たな出向先で働くとなると、新しい業務に戸惑いが出るかもしれません。

はじめてのことを覚えるより、やったことのあることを違うやり方でまた覚える方が難しいですからね…。

仕事を体が覚えちゃったりしていると、直すのに時間がかかりそうですね…。

負担となることも多そうです。

②働き方が変わる

出向先が変われば、もちろん職場も変わります。

起床時間や通勤のルートだって変わっていきますよね。

それって人間にとって負担となることが結構多いんです。

これは派遣のデメリットともいえることですが、就業期間が長い出向の場合特に当てはまりやすいでしょう。

まとめ~派遣と出向の違いをみる~

総合人材-OKサインをする人

この記事では、派遣と出向の違いをはじめ、派遣・出向のメリット、デメリットなどをご紹介してきました。

記事の内容を簡単にまとめていきます。

派遣とは

  • 派遣会社に登録し、派遣先企業に派遣される雇用形態
  • 労働契約を結んでいるのは派遣会社
  • 給料、就業規則などは派遣会社のものが適用される
  • 派遣先の指示などは派遣先がおこなう

出向とは

  • 出向元の会社との労働契約に加えて出向先でも労働契約を結ぶ
  • 「在籍出向」と「転籍出向」の2種類がある
  • 出向元、出向先のどちらが給料や就業規則を担うかは契約内容によって変わる(ほとんどの場合が出向先)

派遣と出向の違いは労働契約にある

  • 派遣は派遣会社労働契約を結ぶ
  • 出向(在籍出向)は出向元、出向先両方と労働契約を結ぶ
  • 派遣先、出向先の指示(指揮命令権)はどちらも実際に働いている会社(派遣は派遣先、出向は出向先にある)

派遣と出向の就業期間の違い

  • 派遣は短くて1日~1か月、長くて6か月ほどの就業期間(多いのは3か月契約)
  • 出向は1年以上の就業期間が多い

派遣のメリット

  • 自身のライフスタイルに合うタイミングで働くことができる
  • 自身のスキルやキャリアを活かすことができる

派遣のデメリット

  • 雇用が不安定
  • 責任のある仕事が少ない

出向のメリット

  • 自分自身の成長が期待できる
  • 新たな出会いがある

出向のデメリット

  • 新しい業務を覚えなければならない
  • 働き方が変わることがある

派遣と出向の違い、分かっていただけましたか?

派遣と出向が混ざってしまうと、最悪の場合「偽装出向」とみなされてしまう場合があります。

派遣社員なのに「出向者」として長く派遣先にいたり…とかですね。

自分で派遣、出向の違いを把握して双方が混同しないようにしましょう。

そうすれば自分が望む働き方を開拓していけるはずです!

この記事が皆さんのお役に立てたら幸いです!

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