近年、派遣社員の数は増加傾向にあります。
また、派遣社員を含めた非正規雇用の数も増加してきていると言われていますね。
こちらの記事では派遣社員が増加している状況を、表を見ながら解説します。
ともに派遣社員が増加する理由まで、明らかにしていきます。
ぜひご一読ください。
派遣社員の増加の割合
2019年1~3月の平均派遣社員数は約142万人です。
下の表をみてみると、全雇用者のうち派遣社員なのは約2.5%です。
この割合自体にはここ最近大きな変化はみられません。
ですが、有期雇用労働者の数をここ数年で比べてみると、全体的に増加傾向にあることが分かります。
今後もさらなる増加が予想されています。
また、派遣を含めたパートやアルバイト、契約社員などの非正規雇用の割合も近年大きな増加がみられています。
(引用元ページ:一般社団法人 日本人材派遣協会)

派遣って増えてきているんだ~。
一昔前までは考えられなかったなあ。

近年では、働き方に新しい考えを取り入れるようになってきています。

働き方の今と昔を含めて、派遣が増加する理由を見ていきましょう。
派遣が増加していく理由
現在、働き方は非常に多様化されてきています。
というのも、昔はひとつの会社に最後まで勤め上げる「終身雇用」が一般的でした。
そのほうがカッコいいとされていたのも事実です。
ですが、現代ではそのような考え方は古いという認識がされてきています。
そのような時代背景の中で、なぜ派遣が増加することになったのか、理由を9つ挙げましたので、見ていきましょう。
1.企業が正社員を避ける傾向がある
近年企業の中で非常に顕著に表れているのが、人事の削減です。
企業が正社員を雇用しようとすると、どうしてもコストが生まれてきてしまいます。
また正社員の場合、福利厚生や昇給、退職金など会社にとって負担となる問題が発生してしまうんです。
派遣の場合、これらの問題に対するリスクが少なく、即戦力も望めます。
そのため正社員の雇用を避け、派遣を雇う企業が増えてきているのです。
これは派遣社員が正社員になるのを難しくしている要因にもなっていて、
結果、収入のつなぎとして派遣社員を続けるというケースの増加につながっています。
派遣社員増加に大きく関わっている原因といえますね。
2.派遣会社が増えてきている
企業側で派遣の必要性が上がれば、当然派遣会社も増えていきます。
派遣会社も企業側にできるだけ多くの人材を派遣しようとするので、求人の幅も広がっていきます。
それにより、派遣という働き方に流れていく人も増えてきてるんですね。
3.実力主義の社会になってきている
先ほど紹介したように昔は、勤めた年数や年齢によって給与が上がり、賞与などがあり、退職金をもらって退職という終身雇用が一般的でした。
ですが、現在は社会が実力主義になりつつあります。
わざわざひとつの会社に長く務めるよりも、
比較的自由に働くことができる、派遣社員などの非正規雇用のほうがいい!と、そちらに人が流れているんです。
4.仕事の自動化が進んでいる
近年急激に進化している仕事の自動化。
様々な業種で自動化・機械化が進められており、
人の手をかけずにモノの生産などができるなど、業務の効率化を図る企業が増えています。
これにより、ますます企業が正社員を抱える必要がなくなり、派遣や非正規雇用が増えてきているというわけです。
5.非正規雇用の環境改善
近年、派遣法や改正労働契約者法などで、派遣を始めとした非正規雇用の労働環境の改善がなされてきています。
有給や勤務年数に対する待遇も見直されてきていますね。
それで正社員でなくても、それなりに生活していけるようになりました。
6.副業する人が増えている
近年ではダブルワーク自体、珍しいことではなくなってきました。
ひとつの仕事では給料が少なかったり、ひとつの仕事に執着したくなかったりと、副業にメリットを見出す人が増えてきています。
これにより副業禁止の正社員ではなく、比較的自由な派遣で働きながら副業をする人も増加傾向にあります。
将来のために勉強しながら、派遣で収入を得る人もいるようです。
7.収入を得る方法が増えた
インターネットの普及で、収入を得る手段が格段に増えてきています。
パソコンさえあれば、在宅で仕事ができるし、
今話題の職業ユーチューバーとして収入を得ることも可能な時代です。
「わざわざ会社に出向いて1日中働かなくても収入を得られる」ということが世間に浸透し、時間を自由に調節することも可能な派遣が増加しているんですね。
8.正社員にメリットを感じない
頑張って正社員になったとしても、残業代がつかなかったり、ボーナスがほとんどなかったり、仕事が大変だったり、転勤があったりと、正社員の方もデメリットが目立ちます。
これと比べたとき、派遣のほうがメリットが多く感じるという方がいます。
9.女性派遣社員が増えている
現在、派遣社員の半数を女性がしめています。
家事や子育てをしながら働く女性にとって比較的時間を自由に設定できる派遣は確かに魅力的ですね。
パートやアルバイトよりも仕事のバリエーションに富んでいて、自分にあった仕事を見つけることもできます。
「両親共働き」が主流となっている今、女性が働きやすい環境として派遣を始めとする、非正規雇用が一目置かれているのです。
まとめ~派遣の増加を考える~
ここまで、派遣増加の割合や、派遣社員が増加している理由9つを見てきました。
挙げてきた9つをまとめます。
- 企業が正社員を避ける傾向がある
- 派遣会社が増えてきている
- 実力主義の社会になってきている
- 仕事の自動化が進んでいる
- 非正規雇用の環境改善
- 副業する人が増えている
- 収入を得る方法が増えた
- 正社員にメリットを感じない
- 女性派遣社員が増えている
時代の流れによる働き方の変化が多く見られましたね。
日本は戦後、高度経済成長期があり、
それによって企業が多くの正社員を抱えていても、そのリスクを上回る利益を得られていたので、派遣などの非正規雇用はあまり良く見られていませんでした。
ですが、経済の成長が見込めずにいる今、企業は会社の存続に力を入れています。
そのような時代の中で、皆さんはどのような働き方を見出していきますか?
この記事が皆さんに合う働き方探しの糧となることを願っております!