「退職代行サービスを使ったらどんなトラブルがあるんだろう…」
退職を検討中の方のなかには、こうお思いの方もいますよね。
退職代行サービスについての認知度は上がっていますが、サービスの詳細が不透明でトラブル面が気になることでしょう。
今回はそんな方に向けて、退職代行サービスにはどんなトラブルが潜んでいるのか、実際に起こった事例や、未然に防ぐ対策について解説していきます。
この記事でわかること
- 退職代行サービスのトラブル
- トラブルを未然に防ぐ方法
- 退職代行サービスを使うべき人
退職代行サービスでよく起こるトラブル4つ
それでは退職代行サービスに潜んでいるトラブルについて見ていきましょう!
弁護士法違反で違法になる可能性がある
弁護士法72条によると、弁護士でない弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で審査請求に関する仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱うことが認められていないのです。
そのため、民間業者に依頼した場合訴えられる可能性があります。
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
(引用ページ:e-Gov)
最悪の場合、業者側から損害賠償を請求されることもあるのです。
そのため、退職代行サービスの料金に加えて弁護士を立てるなど色々手間やお金がかかる恐れがあります。
「穏便に退職したくて代行サービスを利用したのに」と失望したくないですよね。
退社後に必要書類が送られて来ない
ご存知かと思いますが、退職後には源泉徴収票や雇用保険被保険者証、年金手帳、退職証など生活に関わる重要な書類があります。
いくら退職が認められてもそんな重要な書類が、会社から送られてこない可能性があるのです。
重要な書類のため、直接手渡しをしたいという会社もあるかもしれませんが、代行サービスとなると
会社も対応に慣れていないことから、送り忘れているということも十分あり得ます。
せっかく退職できたのに、また会社に問い合わせなければいけないことも…。
引継ぎ業務が正しくされず会社に害を及ぼすことがある
退職する際、自分が担当していた業務が終わっていない限り、基本的に会社の誰かに引き継ぎの作業が必要です。
そもそも引継ぎの目的は、仕事を効率的に進めるなど生産性を維持することにあります。
そのため、引継ぎが正しくおこなわれないと会社に害を及ぼす可能性があり、退職が認められても後々会社に呼ばれるなど即退社ができないのです。
退職代行サービス利用後に会社で業務を行うことは気まずいですよね。
会社間での人間関係の悪化
退職代行サービスが世に浸透したことが最近ということもあり、聞き慣れない人にとっては「なぜ直接言わないのか?」「礼儀になっていない!」と納得がいかない人もいるかもしれません。
そのため、会社でお世話になった人や親しい間柄の人との関係が悪くなる可能性があります。
最悪の場合、家に押しかけるなんてことも…!
退職代行サービスを利用して実際に起きたトラブルとは?
ここで退職代行サービスを使って実際に起きたトラブルについて見ていきましょう。
給与が支払われない
退職代行サービスを使い、実際にトラブルになったという声の中には、給与が支払われないという声もありました。
給料の支払い日になっても、給料が支払われず依頼した弁護士に相談しても「委任契約は退職を伝えるところまでです」と返されました。
毎月の月収以外にも残業代や退職するとなると退職金も発生してくるので、給与が支払われないというのは非常に困りますよね。
想定外の金額が請求される
こちらも実際の口コミで「車が汚いからクリーニング代」と車のクリーニング代など思い当たらない金額が請求されることもありました。
これは会社側が退職に対して不満を抱いていることからの嫌がらせに近いですが、弁護士の退職代行サービスを利用したとしても、このような退職後のトラブルが起こる可能性があります。
金銭的な問題に関しては、自分で解決することは不安ですよね。
そもそも退職代行サービスによるトラブルの原因はどこにあるのか?
これまでトラブルについて紹介してきましたが、そもそもトラブルの原因は何なのか
について解説していきます。
原因がわかれば、トラブルを未然に防ぐことができるかもしれません。
依頼者側の原因
口コミで紹介したように、代行サービスによっては会社からの「退職が認められる」ようなところまでを代行するだけであり、退職後の金銭トラブルや人間関係のトラブルに関しては請け負わない、あるいは追加料金がかかることがあります。
そのため、代行サービスを依頼する際は入念なサービスの確認が必要です。
また、会社に借金がある場合は会社から法的に訴えられる可能性が十分にあります。
そこに関してはさすがに代行サービスも擁護できません。
借金以外にも、会社でトラブルを起こしたことがあると退職後も問い合わせがかかってくるかもしれません。自分が退職して問題ないか確認しておきましょう。
退職代行サービスのトラブルで紹介したように、退職しても引継ぎ業務が正しくおこなわれていないことがあります。
即退社ができるように、自分が担っている業務の説明を誰かにしておいたり、メモなど可視化できている状態にしておきましょう。
未然に防ぐ対策
- 退職代行サービスを依頼するときは、内容全てに目を通し理解する
- 会社で自分が関係したトラブルや解決していない問題がないか確認する
- 退職しても業務に問題がでないよう引継ぎ作業を済ませる
代行サービス側の要因
代行サービスによっては書類の内容に問題がある可能性があります。
代行サービスと会社間でどのようなやり取りがおこなわれているのか、わからないのは不安ですよね。
また、民間業者の場合は弁護士法違反に基づく問題もあります。
実際に非弁行為に関する口コミが圧倒的に多く上がっていました。
ただ、民間業者も退職代行サービスに関するプロなので、依頼する場合は会社に送る書類などの確認をしておくことが重要です
未然に防ぐ対策
会社と代行サービス側でどのようなやりとり、または書類が送られるのか詳しく把握しておく。
会社側の要因
会社側としては、やはり退職されることに対し前向きではありません。
また、退職代行サービスを利用した退職に理解がない人は沢山いるので、無理にでも直接話そうと嫌がらせに至る場合もあるのです。
嫌がらせでいうと、例えばトラブルの例でも紹介したような退職後に必要な書類が送られてこなかったり家に押しかけてきたり、給与が支払われない可能性もあります。
退職代行サービスに不安に感じている点を相談して解決してくれる場合もあるので、しっかりと話しておきましょう
未然に防ぐ対策
退職代行サービスに不安に感じていることを相談する
退職代行サービスを使うべき人
ここまで退職代行サービスに関するトラブルについて紹介してきました。ここで退職を自己申告しようか迷っている方もいるかもしれません。
ただ、「上司が怖くて退職できない」「いまやっているプロジェクトを遂行していて言いづらい」など退職ができずに悩んでいる方もいると思いますが、それは決して稀なことではありません。
実際、退職代行サービスを使ってスムーズに退職できている人も多いです。
また、退職することに責任を感じてしまったり、そもそも退職させてくれなかったり、退職をすることに精神的不安を抱えている方も多くいます。
そんな方は退職代行サービスを使うことをおすすめします!
退職代行サービスを使うことに「やばい」「舐めている」と批判的な声がある一方で、精神的に苦痛に感じた時に使うことへの理解がある人は実際に多くいます。
また退職の自己申告した場合でもトラブルになる可能性があるのです。退職を自己申告したところ脅されたという声も実際に上がっています。
そのほかに退職を受け入れても退職までの業務を増やされることもあるかもしれません。
転職が当たり前な時代なので、ステップアップのためにも退職代行サービスを利用することは決しておかしいことではありません。
まとめ~トラブル防止には適切に退職代行サービスを選ぶのが重要~
今回は退職代行サービスのトラブルについて紹介してきました。
退職代行サービスのメリットは沢山あります。
退職代行サービスに関して詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください!
また、退職代行サービスを提供している所はたくさんあります。運営先が弁護士・労働組合・民間業者などさまざまです。
サービスにかかる金額や対応も変わってくるので、自分の悩みや状況に応じて選ぶことが適切です。
ぜひ自分に合った退職代行サービスを選んでみてくださいね!