「契約社員で働くメリットって何?」
「契約社員と正社員って何が違うの?」
など、考えたことはあるのではないでしょうか?
実際に契約社員にはどのようなイメージを持っていますか?
正社員よりも「待遇が悪い」「不安定な働き方」とそれぞれイメージがあると思います。
ただ、正社員で働くよりも契約社員として働くメリットもたくさんあるんです!
人によっては、契約社員として働いた方がいい場合も…。
本記事では、契約社員で働くメリット・デメリットや正社員との違いについて詳しく解説していきます。
契約社員としての働き方に興味ある方は最後でご覧になってください。
そもそも契約社員ってなに?
あなたは契約社員についてしっかりと理解しているでしょうか?
契約社員とは、雇用期間に期限がある「有期雇用契約」を結んだ社員のことを指します。
「有限雇用契約」のため、雇用契約で決められた期間のみ働けます。
雇用期間を延長することは可能ですが、延長するための契約更新が必要になる雇用形態です。
つまり、契約社員はずっと同じ職場で働くことができないため、自由にさまざまな企業で働けるんです。
ただ、契約の更新がない限り、同じ職場で働きたくても働けないという特徴がありますよ。
契約社員と正社員の違い6選
契約社員と正社員にはさまざまな違いがあります。
務める企業によっても異なるため一概には言えませんが、大きく分けて下記の6つ違いがあります。
- 雇用期間
- 業務内容とキャリアアップの方針
- ボーナスの有無
- 退職金の有無
- 勤務地と勤務時間
- 福利厚生の充実度
では、詳しく説明していきます。
①雇用期間
まず1つ目の大きな違いは「雇用期間」です。
先ほどお伝えした通り、契約社員と正社員の一番の大きな違いは「有期雇用契約」か「無期雇用契約」かの違いといえるでしょう。
契約社員は「有期雇用契約」のため、雇用期間が満了すれば契約も終わってしまいます。
一方、正社員は雇用期間が定められていないため、「解雇」や「退職」など特別な理由が無ければありません。
正社員の場合、いわゆる「終身雇用」と呼ばれる雇用形態で、長年同じ会社で働くことが可能です。
まとめると正社員は同じ会社で働ける雇用形態で、契約社員は契約期間のもと、働く雇用形態となります。
②業務内容とキャリアアップの方針
契約社員と派遣社員の2つ目の違いとして、「業務内容とキャリアアップの方針」が違います。
正社員の場合、業務内容は会社の人事や経営方針で決定されることが多く、自分のやりたい仕事ができない可能性も。
一方、契約社員の場合は契約ごとに業務内容が決められており、自分のやりたい仕事ができる可能性が高いです。
契約社員は会社の経営方針や人事に左右されにくいため、経験とスキルを培えますよ!
③ボーナスの有無
契約社員と派遣社員の3つ目の違いとして、「ボーナスの有無」です。
企業にもよりますが、一般的に正社員よりもボーナスが低い傾向があります。
しかし、専門的なスキルや経験を持っていれば、逆に給与が高くなることも。
ただ、正社員はボーナスが支給される企業が多いですが、契約社員にボーナスを支給する企業はほぼないでしょう。
④退職金の有無
契約社員と派遣社員の4つ目の違いとして、「退職金の有無」です。
退職金に関しても、ボーナスと同様です。
正社員に退職金制度を設けている企業はたくさんありますが、契約社員に退職金が出ることはほとんどありません。
ただ、契約社員であっても退職金が出るケースもありますので、必ず会社に確認しておくようにしましょう。
⑤勤務地と勤務時間
契約社員と派遣社員の5つ目の違いとして、「勤務地と勤務時間」の違いがあげられます。
正社員の場合は、会社の都合で転勤や出張に行かなくてはならないこともあります。
もちろん断ることもできますが、将来のキャリアプランのために断れないケースが多いと聞きます。
一方、契約社員の場合は勤務地と勤務時間は契約する際に決められているため、契約条件に記載がなければ、転勤も出張もないでしょう。
また、正社員の場合は残業を強いられることもありますが、契約社員の場合は決められた時間内で業務することがほとんどです。
⑥福利厚生の充実度
契約社員と派遣社員の6つ目の違いとして、「福利厚生の充実度」です。
福利厚生には次の2種類あることは知っていますか?
- 法律で規定されている「法定福利厚生」
- 会社独自で行っている「法定外福利厚生」
「法定福利厚生」は社会保険など法律で規定されている福利厚生で、契約社員と正社員どちらも受けられます。
一方、「法定外福利厚生」に関しては、正社員のほうが充実している会社がほとんどです。
「住宅手当」「扶養手当」「交通費」「施設利用サービス」などを指します。
契約社員でも「法定外福利厚生」を受けられることもありますが、会社は限られてきます。
契約社員で働くメリット6つ
正社員で働くよりも契約社員で働いた方がいた方がいいメリットとして次の5つがあげられます。
- 契約期間が決まっているため退職しやすい
- 残業が少ない
- 転勤・異動が少ない
- プライベートを確保しやすい
- 自分のやりたい仕事を任せてもらえる
- 人間関係が固定されない
それぞれのメリットについて、順に解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
①契約期間が決まっているため退職しやすい
契約社員で働く1つ目のメリットとして「契約期間が決まっているため退職しやすい」という点があげられます。
正社員ではなかなか退職しにくい環境であっても、契約社員であれば悩む必要がありません。
契約更新の際に更新しなければ、自動的に退職ができます。
そのため、留学や結婚・出産など、仕事以外のライフプランを考えている人にとっては働きやすい雇用形態といえるでしょう。
「仕事を辞めたい」といいにくい人でも辞められるので、長期的に働く必要がない人にとっては契約社員がおすすめですよ。
②残業が少ない
契約社員で働く2つ目のメリットとして「残業が少ない」という点があげられます。
契約社員の場合は正社員に比べて、残業が少ないです。
正社員は会社からのプレッシャーから残業や休日出勤をするケースもありますよね。
契約社員の場合は、必要以上に責任やプレッシャーを与えられないので、定時で帰りやすいといわれています。
③転勤・異動が少ない
契約社員で働く3つ目のメリットとして「転勤・異動が少ない」という点があげられます。
正社員の場合は、基本的に勤務地が限定されていないため、異動や転勤のリスクがあります。
一方、契約社員は雇用契約の際に勤務地が決められています。
雇用契約に転勤などの勤務地が明記されていなければ、転勤する必要はありません。
また、契約社員が働く地域を限定して求人を出している企業も多いので、ほとんど異動や転勤はありませんよ。
④プライベートを確保しやすい
契約社員で働く4つ目のメリットとして「プライベートを確保しやすい」という点があげられます。
契約社員は定時で帰りやすいということは先ほどお伝えしましたね。
そのため、趣味や育児などプライベートと仕事を両立したい人にとってはかなり働きやすい環境といえます。
仕事をしながら、自分の時間も確保できるため、無理なくライフワークバランスを維持して働けますよ!
⑤自分のやりたい仕事を任せてもらえる
契約社員で働く5つ目のメリットとして「自分のやりたい仕事を任せてもらえる」という点があげられます。
契約社員は、専門のスキルや知識・経験を活かして働ける環境が整っています。
正社員は「入社したらやりたい仕事ではなかった」とミスマッチになることも考えられますが、契約社員はあなたの能力に応じて働かせてくれるでしょう。
自分のスキルにマッチした仕事がなかなか見つからないこともありますが、やりがいを感じて働けますよ。
実力主義の人は契約社員で働くのをおすすめします。
⑥人間関係が固定されない
契約社員で働く最後のメリットとして「人間関係が固定されない」という点があげられます。
契約社員の雇用は入れ替わりが激しいです。
正社員のように、何十年も同じ職場で働く人はいません。
多くの人と交流して働きたいという人にとっては、働きやすい環境といえるでしょう!
契約社員で働くデメリット3つ
契約社員で働くメリットについて紹介しました。
メリットがある一方でデメリットも存在します。
契約社員で働くデメリットとして、下記の3つがあげられます。
- 長期雇用が難しい
- ボーナス・退職金がない
- 契約満了時まで昇進・昇給がない
では詳しく解説します。
①長期雇用が難しい
契約社員で働く1つ目のデメリットとして「長期雇用が難しい」という点があげられます。
何度もお伝えしていますが、契約社員には雇用期間が定められています。
どんなに長く同じ職場で働きたいと思っていても、そうはいきません。
何度か更新したけれど、会社の都合で更新しないケースもあるんです。
契約社員で働くうえでは、更新期限が近付いてきたら新しい仕事を探しておくことをおすすめします。
②ボーナス・退職金がない
契約社員で働く2つ目のデメリットとして「ボーナス・退職金がない」という点があげられます。
契約社員の場合、正社員に比べてボーナスや退職金がない、もしくは少ない会社がほとんどです。
ボーナス分を毎月の給料に加算している企業もありますが、実際には正社員よりも給料は少ないところが多いでしょう。
長期的にみると、正社員と給料を比較したときの年収は大きく差が開いてしまっているということも…。
企業によって給料形態は異なるので、事前に確認しておくと良いですよ。
③契約満了時まで昇進・昇給がない
契約社員で働く3つ目のデメリットとして「契約満了時まで昇進・昇給がない」という点があげられます。
契約社員の給与は、契約満了時まで雇用契約した際の給与が支給されます。
どれだけ仕事で成果を上げたとしても、昇給・昇進はありません。
昇給が見込めるのは、次の契約更新の際に人事からの評価などで給与の審査がされます。
すぐにでも昇進・昇給をしたいという人にとってはデメリットに感じるかもしれません。
正社員で働くメリット4つ
次に正社員で働くメリットにして紹介していきます。
契約社員と正社員どちらが自分に向いているのかを知るためにも、正社員で働くメリット・デメリットを理解しておきましょう。
まずは、正社員で働くメリットとして、次の4つがあげられます。
- 雇用が安定している
- ボーナスや退職金など収入が高い
- 昇進・昇給が見込める
- 人間関係が安定している
順に解説していきます。
①雇用が安定している
正社員で働く1つ目のメリットとして「雇用が安定している」という点があげられます。
正社員が解雇されることはごく稀です。
自分から退職するか、会社が倒産することが無ければ継続して働けるでしょう。
正社員として働くということは会社に期待されており、責任ある仕事を任せてもらえることが多いです。
雇用が安定していることで、仕事にも専念できるため、自身のスキルアップにもつながりますよ。
②ボーナスや退職金など収入が高い
正社員で働く2つ目のメリットとして「ボーナスや退職金など収入が高い」という点があげられます。
正社員は契約社員と違って、ボーナスや退職金が出る企業が多いです。
ボーナスや退職金は大きな金額を見込めるので、契約社員に比べると高くなる傾向があります。
他にも長く働くことや仕事の成果によって与えられる報酬金なども企業によってはあります。
基本給のほかにも給料をもらいたい人は正社員がおすすめです。
③昇進・昇給が見込める
正社員で働く3つ目のメリットとして「昇進・昇給が見込める」という点があげられます。
正社員は長く働くことで昇給や昇進のチャンスが増えます。
働き始めた人であっても、大きなプロジェクトを任してもらい、成功したなどという事例も数多くありますよね。
責任感を持って主体的に働きたいという人にとっては正社員がぴったりです。
④人間関係が安定している
正社員で働く4つ目のメリットとして「人間関係が安定している」という点があげられます。
正社員は長く同じ職場で働けるので、人間関係を構築しやすいです。
特に深いコミュニケーションを取らなくても、毎日顔を合わせていれば自然と絆は深まっていきますよね。
会社内だけでなく、取引先などの人間関係も安定できるのは正社員の強みです。
このように安定した人間関係を築きたい人は、正社員として働くと良いでしょう。
正社員で働くデメリット3つ
正社員として働くメリットがある一方で、もちろんデメリットもあります。
正社員のデメリットとして、次の3つがあげられます。
- 転勤の可能性がある
- 長期休暇など取りづらい
- 自分のやりたい仕事が任せてもらえるとは限らない
では詳しく見ていきましょう。
①転勤の可能性がある
正社員で働く1つ目のデメリットとして「転勤の可能性がある」という点があげられます。
特に大手企業の正社員になると全国に支店があるため、転勤の可能性は大いにありえます。
会社都合で移動命令が出ることも良くある話です。
異動したくないからことわることも可能ではありますが、将来の出世のことを考えると引き受けなくてはならない状況に陥るようです。
ただ、正社員でも異動のない企業に入社できれば、転勤の可能性は低くなりますので、正社員で働く際の会社選びは慎重に行うようにしましょう。
②長期休暇など取りづらい
正社員で働く2つ目のデメリットとして「長期休暇などが取りづらい」という点があげられます。
正社員は責任ある仕事を多く任せてもらえるケースが多いため、なかなか長期休暇を取るタイミングがありません。
最近では有給休暇を積極的に取得させる企業も増えてきていますので、入社前には確認しておくようにしましょう。
ただ、正社員の場合、休みの日であっても会社や取引先から連絡が来ることも。
なかなかプライベートの時間が取りにくい傾向が正社員にはありますね。
③自分のやりたい仕事が任せてもらえるとは限らない
正社員で働く3つ目のデメリットとして「自分のやりたい仕事が任せてもらえるとは限らない」という点があげられます。
正社員の場合は、会社都合で配属先の部署が決まることも多いです。
特に大手企業になるとそのようなケースが頻繁に起こります
人事に異動願を出しても、却下されてしまうこともあるので、絶対にやりたいことがある人は会社選びを慎重に行うようにしましょう。
契約社員でも無期雇用で安定して働ける!無期転換ルールとは
契約社員と正社員のそれぞれのメリット・デメリットを理解してもらえたのではないでしょうか。
契約社員で働きたいけど、不安定なのが気になるなと思った人もいるのではないでしょうか。
いつ契約更新を拒絶されるのかそんな不安の中働くのは負担が大きいですよね。
その不安を解消するために、労働基準法が改正されてより契約社員が働きやすい環境となりました。
契約社員が5年を超えて反復更新する場合は、契約社員からの申し込みによって「無期労働契約」を結ぶことができる制度が確立されました。
無期労働契約は正社員になるわけではありませんが、契約社員の安定を保ち、負担を減らせるようになったんです。
契約社員に向いている人の特徴
契約社員についての理解度も深められてきたのではないでしょうか。
では、実際に契約社員に向いている人の特徴はどのようなものがあげられるでしょうか。
順に紹介していきますので、参考にしてみてください。
自分のスキルを活かし、伸ばしていきたい人
契約社員に向いている人の特徴として「自分のスキルを活かし、伸ばしていきたい人」におすすめです。
契約社員として働いている人のほとんどが、会社にスキルを認めてもらい、そのスキルが必要とされて雇用されている人が多いです。
そのため、やりたい仕事内容につけるため、ミスマッチが少ないといえます。
自分のスキルを活かしながら、さらに成長できる閑居が契約社員には整っています。
プライベートも大切にしたい人
次に契約社員に向いている人の特徴は「プライベートを大切にしたい人」です。
正社員で働く場合は、会社のために時間と労力を使わなくてはならないため、プライベートを犠牲にしてしまう人も多いです。
しかし、契約社員の場合は違います。
契約社員として働く人の多くは、「子育てと両立している人」「資格の勉強をしている人」「趣味を大切にしている人」などさまざまな人がいますよ。
このように仕事以外にも優先するべきものがある人は契約社員で働くと良いでしょう。
契約社員になったら正社員に転職できないって本当?
契約社員になったら正社員に転職できないと聞いたことはありませんか?
一部の人が言っていることですが、契約社員でも正社員に転職は可能です。
ただ、一部の人が契約社員に対して懸念を持っているため、そのようなことを言われてしまうこともあるようです。
実際に契約社員から正社員に転職をした人は大勢います。
転職活動の際に、契約社員時代に残した成果をしっかりと伝えられれば何も問題ありません。
雇用形態で転職ができなくなるというのは、間違いなので安心してくださいね。
まとめ~契約社員と正社員にはどちらもメリット・デメリットがある!自分に合った働き方を見つけよう!~
契約社員と正社員の違いとそれぞれのメリット・デメリットは理解してもらえたでしょうか?
それぞれのメリット・デメリットは次の通りです。
【契約社員で働くメリット】
- 契約期間が決まっているため退職しやすい
- 残業が少ない
- 転勤・異動が少ない
- プライベートを確保しやすい
- 自分のやりたい仕事を任せてもらえる
- 人間関係が固定されない
- 長期雇用が難しい
- ボーナス・退職金がない
- 契約満了時まで昇進・昇給がない
【正社員で働くメリット】
- 雇用が安定している
- ボーナスや退職金など収入が高い
- 昇進・昇給が見込める
- 人間関係が安定している
【正社員で働くデメリット】
- 転勤の可能性がある
- 長期休暇など取りづらい
- 自分のやりたい仕事が任せてもらえるとは限らない
それぞれの違いをしっかり把握することで、あなたに合った雇用形態が必ず見つかるはずです。
最適な選択をするためにも、今回紹介した内容を理解したうえで転職活動をしてみてくださいね!