「契約社員、パート・アルバイトなどいろいろあるけど分からない」
「自分に合った雇用形態を知りたい」
など、考えたことがある人も多いのではないでしょうか?
実際になんとなく違いは分かるけど、具体的に何が違うのか理解していない方もいるはずです。
本記事では、契約社員とパート・アルバイトの違いについて詳しく説明していきます。
また、それぞれのメリットとデメリットもあわせて説明していきますので、自分に合った雇用形態を知りたいという人は参考にしてみてくださいね。
契約社員とパート・アルバイトの違いとは?
まず、「契約社員」と「パート・アルバイト」に大きな違いはあるのでしょうか?
結論から言うと、契約社員とパート・アルバイトには、法律上の用語そのものはありません。
そのため、会社によって定義や契約内容が異なることも考えられます。
パート・アルバイトとは、一週間の所定の労働時間が通常の労働者の所定労働時間に比べて短い労働者のことを指します。
シフトを組んで働くケースが多いため、働く時間に制限がある学生や主婦などが多いといわれています。
一方、契約社員は働く期間を定められた社員のことです。
契約社員のほとんどが正社員と同じフルタイムで働いているため、労働時間や労働日数はパート・アルバイトに比べて長くなる傾向があります。
また、月間の労働時間が違うため、社会保険に加入できるかどうかも変わってきます。
パート・アルバイトの場合は、月間の労働時間が社会保険に加入できないことがほとんどですが、契約社員は違います。
契約社員の場合は、社会保険を加入する条件を満たしているケースが多いですよ。
契約社員で働くメリット4選
契約社員は、一定の契約期間を決めて働ける契約形態です。
融通の利きやすい働き方から契約社員として働くことを望む人も多いといわれています。
では、契約社員として働くメリットはどのようなものがあげられるでしょうか?
メリットとして、下記の内容があげられます。
<契約社員で働くメリット>
では順番に説明していきます。
①雇用契約の交渉ができる
契約社員として働くメリット1つ目に、「雇用契約の交渉ができる」という点です。
基本的に契約社員は、「雇用契約」をもとに労働時間や労働条件、仕事内容などを決めていきます。
そのため、契約時の話し合いによって雇用条件が可能になり、自分の意思を反映できるというメリットがあげられます。
例をあげると、正社員の出勤時間が9時出社であっても、交渉することで10時に出社にすることだって可能です。
もちろん、会社の合意が無ければ契約はできませんが、交渉する価値は十分にあるでしょう!
融通が利くため、正社員として働きたいけど何らかの事情で働けない人は契約社員として働いている人も多いですよ。
②転勤がない
契約社員として働くメリット2つ目に、「転勤がない」という点です。
「正社員として働きたいけど、転勤があるのは厳しい」という人は契約社員として働くことがおすすめ。
契約社員の場合、契約時に定めた勤務先での勤務となりますので、まず転勤や異動はないでしょう。
ただ、条件によっては転勤の可能性もないとは言えません。
転勤の有無に関しては、就業規則や雇用契約書で確認しておくようにしましょう。
③スキル次第で正社員よりも高収入が得られる
契約社員として働くメリット3つ目に、「スキル次第で正社員よりも高収入が得られる」という点です。
契約社員は、専門的なスキルや知識を見込まれて採用されることも多いです。
そのため、正社員以上の活躍をする契約社員もいます。
そうなった場合、正社員よりも高い収入を得られることもありますよ!
正社員は会社の都合で働き方を変えなくてはならないため、自分のやりたい仕事をやらされることや雑用をさせられることもあります。
一方契約社員は、スキルに特化した業務を任してもらえるので、収入アップとスキル向上が見込めます。
④残業が少ない
契約社員として働くメリット4つ目に、「残業が少ない」という点です。
契約社員は基本的に残業をすることなく、定時退社が可能です。
もちろん、正社員のようにサービス残業をさせられることもありません。
ただ、契約状況によって残業をしなくてはならないケースも考えられますので、残業等をしたくないのであれば、契約前に残業の有無確認をしておくようにしましょう。
契約社員で働くデメリット3選
契約社員で働くことのメリットは理解していただけたのではないでしょうか。
ただ、契約社員で働くうえで、メリットだけではありません。
デメリットもいくつか存在します。
契約社員で働くデメリットとして、次の3つがあげられます。
<契約社員で働くデメリット>
では順番に説明していきます。
①長く働けない
契約社員で働くデメリット1つ目に、「長く働けない」ということです。
契約社員は契約期間のもと働くため、どんなに働きやすい職場であってもずっと働き続けることはできません。
契約が更新されなくては、契約終了となってしまうので、次の職場を探さないといけないですよね。
契約期間が決められているという点が、働くうえで負担になりやすいといえるでしょう。
②退職金や賞与が出にくい
契約社員で働くデメリット2つ目に、「退職金や賞与が出にくい」ということです。
契約社員は正社員と働き方は似ていますが、多くの会社で契約社員には退職金や賞与は支給されていません。
そのため、正社員と同様の日数を働いたとしても、年収ベースでみると少なくなってしまうこともあります。
ただし、仕事の成果次第で評価されることで、正社員と同じ退職金や賞与が支給される対象になる可能性もありますので、契約社員は必ず退職金や賞与がもらえないというわけではありません。
③社会的に不安定な立場と思われやすい
契約社員で働くデメリット3つ目に、「社会的に不安定な立場だと思われやすい」ということです。
契約社員は契約期間が決められているため、正社員に比べると、社会的に不安定な立場と思われやすい傾向にあります。
自分は契約更新する予定でも、企業側が契約を更新しなかった場合は失業してしまう可能性もあります。
そういった点から、契約社員は不安定な立場と思われやすいといわれていますよ。
パート・アルバイトで働くメリット5選
契約社員で働くメリット・デメリットは理解していただけたのではないでしょうか?
次に、パート・アルバイトで働くメリットについて次の5つがあげられます。
<パート・アルバイトで働くメリット>
では順番に紹介していきます。
①自分の都合で勤務日が決められる
パート・アルバイトで働くメリット1つ目として、「自分の都合で勤務日を決められる」という点です。
正社員や契約社員は、会社の決められた契約条件のもと働かなくてはなりません。
一方、パートやアルバイトは働く曜日や時間帯など自分の都合に合わせて勤務日が決められます。
そのため、子育て中の主婦や日中は学校に通っている学生など仕事と家庭・学業を両立したい人におすすめの働き方です。
他にも将来の夢のためにお金を貯めたい人なども、パートやアルバイトで働いている傾向があります。
②求人数の種類が多い
パート・アルバイトで働くメリット2つ目として、「求人数の種類が多い」という点です。
パート・アルバイトの求人数は種類が多く、未経験歓迎求人も数多く存在します。
もちろん、長期的に働ける求人から短期的に働ける求人、事務系の仕事から体を動かす仕事など、求人の種類はさまざまです。
また、行きたい会社の正社員の応募が無い場合、パート・アルバイトで働くことで正社員登用されることもあります。
幅広い選択肢から仕事を選べることはメリットといえるでしょう。
③ダブルワークで働ける
パート・アルバイトで働くメリット3つ目として、「ダブルワークで働ける」という点です。
正社員や契約社員の場合は、ダブルワークを禁止している企業が多く、仕事を掛け持ちすることは厳しいですよね。
パート・アルバイトであれば、日程の調節次第で、複数の仕事をかけ持つことできます。
複数から給料をもらうことで、収入アップを目指せるのでおすすめです。
ただし、会社によってはダブルワークに厳しい会社もありますので、ダブルワークで働きたい人は働く前に事前に確認するようにしておきましょう。
④短期の仕事ができる
パート・アルバイトで働くメリット4つ目として、「短期の仕事ができる」という点です。
パート・アルバイトの特権ともいわれている短期の仕事は魅力の1つといわれています。
イベントの仕事で1日だけの単発勤務や季節限定の短期勤務などがパート・アルバイトでは可能です。
「空いた時間を有効活用していきたい」という人にとってはおすすめの働き方ですね。
⑤仕事を辞めやすい
パート・アルバイトで働くメリット5つ目として、「仕事が辞めやすい」という点です。
パート・アルバイトはほかの雇用形態に比べるとそれほど大きな責任を負うような業務内容はありません。
そのため、仕事を辞める際は辞めやすい傾向があります。
ただ、辞めやすいからといって、急に辞めてしまうのはNGです。
大きな責任を負うような仕事は無いといっても、突然辞められてしまうとシフトを回せず職場に迷惑をかけてしまう可能性があります。
なるべく迷惑をかけないためにも、一か月間には事前に辞める意思を伝えることが大切ですよ。
パート・アルバイトで働くデメリット4選
パート・アルバイトで働くメリットを理解していただけたでしょうか?
次にデメリットを解説していきます。
パート・アルバイトで働くデメリットとして、次の4つがあげられます。
<パート・アルバイトで働くデメリット>
順番に解説していきます。
①収入が安定しない
パート・アルバイトで働くデメリット1つ目として、「収入が安定しない」という点です。
正社員や契約社員の場合は、月収制での給与支払いが基本で祝日があった月でも一定額支給されます。
一方、パートやアルバイトは基本時給制のため、働いた時間によって毎月の支払われる給与が変わってきますよね。
そのため、毎月のシフトの入り方次第で収入額が変わってきますので、安定した収入が望めないでしょう。
また、仕事の範囲も限定されてしまうため、正社員や契約社員に比べると少し時給が低い傾向が見られます。
②長期雇用が難しい
パート・アルバイトで働くデメリット2つ目として、「長期雇用が難しい」という点です。
契約社員同様に、パート・アルバイトは長期雇用が難しいことが多いです。
特にパート・アルバイトは会社の業績に応じて仕事量が変わりやすいため、突然契約が終了してしまうことも考えられます。
契約期限がついていることから、いつ契約終了してしまうのかと不安になりながら働く日とも少なくありません。
長期雇用が難しいという点が、パート・アルバイトではデメリットの1つとしてあげられます。
③福利厚生が対象外のことが多い
パート・アルバイトで働くデメリット3つ目として、「福利厚生が対象外のことが多い」という点です。
交通費などを支給してくれる企業は多いですが、それ以外の福利厚生は対象外のところが多いです。
例えば、正社員は住宅手当や家族手当などが適用されている場合でも、パート・アルバイトは適用されないケースも。
そのため、働く前にパート・アルバイトはどこまで福利厚生が適用されるのかを事前に確認しておく必要がありますよ。
④仕事が物足りない場合がある
パート・アルバイトで働くデメリット4つ目として、「仕事が物足りない場面がある」という点です。
パート・アルバイトは基本的にサポート業務が主な役割で、責任感のある仕事を任せてもらえない場合が多いです。
そのため、人によっては仕事が物足りないと感じてしまうこともあるでしょう。
もしも、会社内で大きなプロジェクトを任せてもらいたい、大きな成果を残したいということであればパート・アルバイトとして働くことはおすすめできません。
雇用形態それぞれの特徴をしっかりと理解して自分に合った働き方を見つけるようにしましょう。
契約社員、パート・アルバイトは5年働けば無期労働契約に転換できる
「契約社員」「パート・アルバイト」は有期契約労働者のため、基本的には長期雇用が難しいとされています。
ただ、有期労働契約が通算で念を超えた場合は、労働者からの申し込みによって、「有期労働契約」から「無期労働契約」に転換できるようになりました。
そのため、契約社員とパート・アルバイトで働くデメリットとして、長期的な雇用ができないとされていましたが、より働きやすい環境を整えることが可能になったんです。
しかし、「無期労働契約」は正社員になるというわけではありません。
厳密にいうと、正社員とは雇用形態とは異なりますので、勘違いしないようにしましょう。
まとめ~雇用形態を理解して、自分に合う働き方を探していこう!~
契約社員とパート・アルバイトではそれぞれメリット・デメリットが異なるということを理解していただけましたか?
改めて、それぞれのメリット・デメリットは次の通りです。
- 雇用契約の交渉ができる
- 転勤がない
- スキル次第で正社員よりも高収入が得られる
- 残業が少ない
- 長く働けない
- 退職金や賞与が出にくい
- 社会的に不安定な立場と思われやすい
- 自分の都合で勤務日が決められる
- 求人数の種類多い
- ダブルワークで働ける
- 短期の仕事ができる
- 仕事を辞めやすい
- 収入が安定しない
- 長期雇用が難しい
- 福利厚生が対象外のことが多い
- 仕事が物足りない場合がある
それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分に合った働き方はなにかをしっかりと見極めましょう。
働いて後悔しないためにも本記事で紹介した内容を参考に改めて自分を見つめなおしてみてくださいね。