国家資格たる薬剤師の働き方は正社員やパート、アルバイトだけではありません。近年では、派遣会社に登録を行い、派遣社員として働くという方法も人気になってきています。そこで気になる「派遣薬剤師」の給料、雇用形態の実態や働くために必要なこと、注意点などをご紹介していきたいと思います。
薬剤師の派遣の雇用形態
時給相場が高い?
薬剤師の派遣の最大の特徴は何よりも時給が高いという点です。パートでの時給は平均2000円程度が一般的なのですが、派遣では時給3000円以上の求人を見かけることが多いです。その中でも、社宅付きのものもあるなど、福利厚生が充実しているように思います。時給制ではあるものの、待遇は正社員と同等と思ってもいいかもしれません。
派遣薬剤師の時給が高い理由として、正社員雇用と違い、期限のある雇用であるために正社員ほどの保証が備わっていないからだと思います。正社員のようなボーナスはないのですが、その分に時給が高いので正社員並みの年収になることが多々あります。
これらを踏まえて、短期間でお金を稼ぎたい、貯めたいというような方には向いている業務形態なのではないでしょうか。
派遣でも再就職が簡単にできる?
派遣でも就業中は派遣元の会社の社員扱いになりますので、必要な勤務時間数が満たされていれば派遣元の会社の社会保険も加入することができます。
派遣切りのような心配があげられますが、薬学部の6年制が導入、実施されたことによる剤師の不足で、そのような心配は減ってきています。そして、派遣期間の終了し、更新がなくともすぐに新しい派遣先を見つけることが可能だと思います。
以上が派遣の薬剤師の給料・雇用の実態です。
薬剤師の派遣として働くには
いくつかの派遣サイトに登録せよ!
まずは複数の派遣サイトに登録することをおすすめします。薬剤師の派遣の求人情報を紹介してくれるサイトはたくさん乱立していています。したがって、まずは複数のサイトに登録することをおすすめします。
上記でも述べたように、薬剤師が不足しているので1社の登録であっても求人の案内の連絡は来るかもしれません。しかし会社による対応や雇用形態による良し悪しがあるのも事実なので、複数の会社に登録して比較するのが無難と思います。
薬剤師の派遣における注意点
ここでは薬剤師派遣の派遣先選びの注意点を話したいと思います。
高い時給に惑わされるな!
派遣薬剤師というと時給に目がいってしまいがちです。高時給を理由に飛びつき、対応の悪さに後悔しても契約期間の間は簡単に辞めることができません。派遣先を考える時は、時給だけでなく、就業先の立地や環境、口コミ等も参考にすることをおすすめします。
唐突な派遣切りもあり得る・・・?
さっきも話した通り、派遣薬剤師においては滅多に派遣切りはありませんが、契約期間中に一方的に契約を解除する派遣切りもあります。「契約途中に派遣切りをすることは違法」という意見も多々見受けられますが、解雇の1ヶ月前に「解雇通知」を提出していれば違法ではないとされています。その薬局等の経営状況に応じて、このような派遣切りのリスクは0ではないので、念頭に入れておく必要があります。
薬剤師の派遣としてキャリアアップをするために
ここではいつかは正社員として働きたいと考える人にどのようなキャリアアップをするべきなのかご紹介していきたいと思います。
さっきも話したとおり、今では薬剤師が不足しているので、派遣期間を終えても他の派遣先を探すことは難しくはないでしょう。また、数ヶ月働いて双方の同意のもと、正社員になれる紹介予定派遣などの勤務形態も存在します。
勤務時間を増やす予定がない場合を除き、フルタイムで働く場合やいずれは正社員として働きたい場合は紹介予定派遣の制度がある派遣先を利用するのも1つの手だと思います。
また、薬剤師の不足に伴い、求人の増加は収束してくるので、正社員としての就職を考えるならば転職は早い方がいいでしょう。
有効なスキルアップのできる職場を選ぶ!
正社員としての転職を円滑に行うにあたって、職務経験をしっかり積める就業先を選ぶことも大切です。
例えば、携わる診療科目が多いところや比較的に大規模な会社の薬局が良いと思います。キャリアアップ、スキルアップを目指している場合は今後、役に立つ知識をたくさん身につけられるような会社で就業することにこだわりましょう。また、自分で探すのが難しいという方は派遣会社にその旨を伝えると、その条件にあった派遣先を紹介してくれる可能性が高いと思います。
まとめ
以上が派遣薬剤師の給料、雇用の実態や派遣先選びの注意点、キャリアアップ・スキルアップに必要なことを紹介してきました。派遣薬剤師の仕事を考えている方は、薬剤師専門の転職支援会社などを上手く活用し、コンサルタントから派遣先の必要な情報を収集するようにしてください。情報提供の他、時給・給料や勤務時間、スキルアップについてなどの相談にも応じてくれるはずです。
自分に合う働きやすい会社が見つかることを願っています。お読みいただき、ありがとうございました。