コールセンターの派遣はなぜ休む人が多いのか?経験者が語る傾向と対策とは!?

派遣-仕事を休む人

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コールセンターの派遣

こんにちは、たまこんにゃくと申します。
当記事をご覧になっている方の中には、派遣でコールセンターへの就業を考えられている方もいらっしゃると思います。

未経験で資格も必要なく割と高収入と、コールセンターを選ぶのは悪い選択肢ではありません。
事務職の経験にもなりますからね。

特に北海道や沖縄など人件費が他地域より安い地域では多くセンターを開設しているため、派遣で仕事を探していたらよく求人を目にすると思います。

かくいう私も以前転職活動をしていた際に派遣会社からコールセンターの業務を紹介されたことがきっかけで、この業界に飛び込みました。

結果的に数社合わせて4年近く、派遣・契約・正社員とほぼ全ての雇用形態で働いてきました。
そこで感じた疑問は、なぜコールセンターの派遣は休む人が多いのかということです。

実際に派遣として働いた経験と正社員の管理職としての両方の目線で語っていきたいと思います。

これから就業を検討されている方も、現在管理職として働いている方も参考にしていただければ嬉しいです。

この記事を書いた人

たまこんにゃく様

たまこんにゃく

たまこんにゃくと申します。
優待株メインの配当生活を夢見ながら生活しています。
投資や就職関連、趣味のカラオケやサブカルチャー等色々な視点から発信していきたいと思いブログを始めました。
閲覧くださる方に有益な情報を届けると共に、楽しめるコンテンツを作成していこうと思っていますので、よろしくお願いします。

コールセンターに占める派遣の割合と5つの実態

なぜ休む人が多いのかの理由を述べる前に、コールセンターで勤務する派遣の割合についてお伝えしなければいけません。

ざっくりとですが以下に記載しました。

雇用形態割合
派遣社員70~80%
契約社員10~20%
正社員5~10%

もちろん上記の割合がどの会社でも同じというわけではありませんが、私が働いてきた数社の割合はこのような感じでした。

ちなみに契約社員の中にアルバイトは含んでいません。
アルバイト契約がある場合は派遣の中に含めた割合で考えています。

これを見てあなたはどのように感じたでしょうか?

そうです、正社員の数が非常に少なく組織構成の大部分が派遣に頼っているのです。

派遣の求人の募集が多い理由がこれでわかると思います。

私が最初に勤務した部署の正社員の割合は約3%でした、
つまりは300人近くいる大規模のセンターで10人にも満たないのです。

あえて言わなくてもわかると思いますが、彼らは全員管理者になります。
むしろ管理者になる能力がなければ正社員へのステップアップは難しいでしょう。

新卒ですら早ければ数か月で管理者になります。
もっとも正社員でなければ管理者になれないのかというと、そうではありません。

管理者層の構成は、少数の正社員と残りは契約社員によって成り立っています。

業界的にいうと正社員はSV(スーバーバイザー)、契約社員はLD(リーダー)と呼ばれることが多いです。

当然会社によって呼び名は様々ですし、契約社員でもSVになれるところは多くあります。

ただアルバイトでは管理職にはなれないところがほとんどですので、少なくとも月給制である契約社員へのステップアップをする必要があります。

派遣→(直雇用のアルバイト)→契約→正社員

という流れが一般的ですね。
アルバイトをカッコ書きにしているのは、直雇用=契約社員としているところもあるためです。

正社員でも転勤がない地域職と全国転勤ありの総合職の2種類用意している会社が一般的になりつつあります。

長くなってしまいましたが、この前提を頭に入れた上で本題に入ってもらえるとより分かりやすいと思い記載しました。
それでは具体的に休む人が多い理由について5つの項目に分けてみましたのでご覧ください。

正社員へのステップアップが難しい

コールセンターの正社員の割合を見ていただいた方にはおおよそ察しはついたと思いますが、他業種と比べて正社員へのステップアップの難易度が高いのが特徴的です。

最初から次の就職先のつなぎや欲しいものがあって一時的に就業するのならそれでもよいのですが、コールセンターで長期的に働きたいと思うならやはり正社員を目指したいですよね。

私も派遣という立場で就業しましたが、将来的には正社員として働きたいと思っていました。
最初に働いた会社では「正社員登用の実績あり」と書かれていましたからね。

だけどこれって極端な例を言えば過去30年で1人しか登用してなくても実績ありになるわけです。
つまりはその文言をそのまま信用してはいけないということです。

私が最初に働いた会社では契約社員にまではすぐなれたのですが、正社員登用は過去5年で数人しかいないとのことでした。
それも成績がよければ必ずなれるわけでもなく、会社の業績や新卒採用との兼ね合いもあるようです。

そこで私は絶望し正社員として採用を行っている会社に経験者として転職したのです。

要するに何が伝えたいかというと、モチベーションの低下です。

正社員登用があると思って入社したけどその道のりが厳しいという現実は他業種からの転職者にはあまり知られていません。

私の場合はその事実を知った時にすぐ退職を選びましたが、やる気を持って入社してきたのに目標を見失って休みがちになる人は何度も見てきました。

就職活動費用もしくは一時的な生活費のための就業が多い

【正社員へのステップアップが難しい】の項でも少し述べた内容になりますが、そもそも正社員になる気がなく一時的に働くことを望む方が多いのがコールセンターの特徴でもあります。

芸能人がテレビ番組で、売れない時代にコールセンターで働いていたというエピソードトークを耳にすることがありますよね。

もちろん統計を取ったわけではありませんが、未経験者歓迎で時給も悪くなく服装や髪型も自由というのは彼らにとって魅力的に感じられるのではないでしょうか。

それにシフト制で土日のみの勤務や夜勤のみ等様々な働き方が用意されているため、働きやすい環境であるといえます。

コールセンターで働いている人によくバンドマンや役者の卵がいるのもそのためです。
私も何人か会ってきました。

しかしですよ、彼らはとにかくよく休みます。
夢のためということもありますが、ライブやオーディションがあるからというのがその理由です。

みんながみんなそうというわけではないのですが、やはり仕事を優先する人が割合多くないのが実情です。

それとはまた違う理由ではありますが、次の就職先が決まるまでの生活費稼ぎで働く人もやはり多いですね。

酷い時には入社数日なのに面接があるからと何度も当日欠勤するケースも見られました。

入社の敷居が低い分仕事へのやる気も感じられない人が一定数いるのは仕方ないのかもしれませんが、せめて仕事終わった後に面接の予定を入れるとか誠意を見せて欲しいものですけどね。

子育て中の主婦層が多い

別に主婦層だけでなくPCのカスタマーサポート等一部を除き、就業しているのは女性が大半です。
割合としても男女比半々から女性7割くらいが一般的でしょうか。
男性が1割以下という極端なケースもあります。

未婚の女性や結婚していても子供がいなければ正社員として働いているケースも見られますが、派遣で働いている方の多くは出産後の職場復帰で選んでいるように見受けられます。

オフィスワークで事務職ほど採用倍率も高くないというところで選択肢に入りやすいというところもあるのでしょう。

彼女らは夫の扶養の範囲内で働くことを望んでいる人が多いためステップアップを望みませんが、仕事はしっかりこなしてくれます。

ただ休みはかなり多くあります。
理由としては主に子供にありますね。

これはもうしょうがない部分ではありますが、子供が熱を出したとか授業参観等イベントごとに参加するために休みを取るためですね。

そのため月間を通してフルでの稼働を想定している管理者は少ないと思います。

職場に馴染めない

はっきり言って自分に合わない職場というのはどこにだってあります。

それはもう実際に働いてみないとわかりません。

ただ特徴を伝えることはできます。
【子育て中の主婦層が多い】の項でも記載した内容ではありますが、センターによって多少の違いはあれども女性が多い傾向にあるということは変わりません。

もっというならセンターの派遣勤務者は若い20~30代の女性が中心であり、男性の方や年配の方であれば馴染めないと感じてしまうこともあるでしょう。

実際に疎外感を感じて、休みがちになってしまう人がいました。

本当は仕事に友達を作りに来ているわけではないのでその悩みはお門違いだと指摘を受けるかもしれませんが、どうせ働くのであれば楽しく仕事したいですよね。
私だってお昼休憩の時は一人じゃなくて会社の人と一緒にご飯を食べたいって思いますから。

もちろんコミュニケーションさえしっかりできれば何も心配する必要はありません。
いわゆる学生の延長気分の感覚を受け入れられるかどうかというところが肝となります。

クレーム対応が嫌

コールセンターの業務はクレーム対応ばかりという印象が強いのではないのでしょうか。
確かに間違ってはいません。

しかし別にクレーム対応ばかりの部署というわけではなく、大きく分けて3つの形態があります。

形態部門
アウトバウンド発信部門(主に新規獲得営業)
インバウンド受信部門(主にカスタマーサポート)
バックオフィス事務部門

この中でクレーム対応を行う部門はインバウンドとなります。

別にインバウンドの業務が全てクレーム対応というわけではありませんが、やはり受信という形式上お客様のクレームを受ける可能性が一番高いのです。

若い世代の人は男女ともに電話を嫌がる人が多いです。
アウトバウンドは顧客の獲得というノルマを嫌がるため、事務であるバックオフィスを希望します。

しかしバックオフィスは全体の数として多くはないため、消去法でインバウンドを選ぶことになります。
ただでさえ電話が嫌なのに、実際に電話を受けたらトラウマになってしまい長期で休んでしまう人もいます。

私が管理者になってすぐの時に20代前半の男性が派遣で入社してくれたのですが、せっかく研修をしていざデビューしたその日にやっかいなクレームの対応をすることになり、その日以降来なくなってしまいました。

一週間近く研修を行ったのに結局退職してしまったため非常に悲しい気持ちになったのを覚えています。

お客様の中には、ただ文句を言いたいだけの人もいます。
割合としては高齢の男性に多いでしょうか。

クレームに慣れていないとメンタルをやられてしまい、休みがちになってしまう人も多いのです。

コールセンターを休んでしまう前に行っておくべき対策3つ

前項にて休んでしまう人が多い理由を大きく5つに分けて記載してきました。

内容的に少しネガティブになってしまった方もいるかもしれませんが、私個人としては入社前と後のミスマッチが原因だと思っており、しっかりと対策をしておけばこんなに働きやすい業種はないと思っています。

ダブルワークや主婦層等休む理由が明確になっている人は仕方ないですが、それ以外での理由として大きくあるのがモチベーションの低下とメンタルの弱さであると私は結論づけています。

これから就職を考えている方へ私なりの経験則に基づく対策を大きく3つに分けて伝えていきたいと思います。

また管理者になった時は必ずと言っていいほど勤怠率の改善は課題としてあげられるため、管理者目線での対策についても触れていこうと思います。

ステップアップ制度がしっかりある会社なのかを事前に調べておくこと

もしあなたが派遣から正社員を目指すのであれば意識しておいて欲しい部分であります。

どうしてかというと、社員登用自体行っていない会社があるからです。

最初からいつまでの契約と決められているのであれば割り切ることもできるのですが、頑張れば直雇用での登用があり、ゆくゆくは正社員への道があると言われれば期待を持ってしまうのは無理もありません。

実際に私がそうでしたから。
だけどこれに関しては明確な対策があります。

派遣会社に派遣先の正社員登用実績を聞いておくことです。
もちろん全ての情報を公開してもらえるわけではありませんが、派遣会社の営業は派遣先の担当者と商談しているわけで場合によっては聞いてもらえる可能性があります。

その上でどの派遣先企業にするかを選定しておくのがよいでしょう。
これで入社後のギャップがかなり少なくなります。

そして入社後は正社員になりたいという意思表示を管理者層に言葉で伝えておくことが大事です。

管理者側も沢山人数がいる中で誰がステップアップを望んでいるかなんてわかりません。

だからこそ自分は正社員になりたいということを知っておいてもらうことで、登用の話があった時に声がかかりやすくなるからです。

それか最初の1社目は経験のためと割り切って、ある程度経験を積んだら正社員で募集しているところに転職することを考えるのでもよいでしょう。

幸いコールセンターは常に人手不足のため、未経験であっても比較的簡単に採用が決まります。
経験を積みたいのにどこにも採用されないという心配がないのは強みであるといえるでしょう。

管理者側の視点で言うと、モチベーションを低下させない取り組みが必要になります。
具体的にいえば定期的な面談の日程を組むのがよいでしょう。

大きいセンターであれば、毎月数十人という新人が入社してきます。
失礼な話ではありますが、採用する側はこの内何割か残ってくれればいいという気持ちでいます。

つまり採用側であっても長期的な雇用を見込んでいないわけです。
だけどせっかく研修を行って仕事を覚えた人材を失ってしまうことは避けたいでしょう。

そのため私は入社してある程度経過した人に面談を行い、ステップアップを目指している人にアドバイスをすることでモチベーションを維持していました。

多様な働き方がある職場を選択する

派遣先の企業を選ぶときに重要なのは、自分のライフスタイルに合った雇用形態かどうかというところです。

突発的な休みは誰にでもあります。
だけど子供や親の介護など事前に休みがわかっているのであれば、それに合わせた勤務時間を選べる職場がよいでしょう。

コールセンターの管理者目線でいえば、事前に休みがわかっているのであればそこまで困ることはありません。
本当に困るのは当日の欠勤なのです。

例えば受電の場合はある程度想定される受電件数に対して、何名いれば取りこぼしなく業務を終われるかというFCST(予想)を毎日立てています。
急な休みが出るとそれの埋め合わせをどうするのか考えなければなりません。

休む人が多くなれば応答率が下がり、結果的に顧客満足度の低下に繋がります。
そうなればクライアントからの信頼もなくなっていき、最悪の場合センターの契約が打ち切られるリスクもはらんでいるのです。

人も多いから休んでも大して迷惑がかからないと安易に考えないで欲しいと伝えておきたいです。

幸いコールセンターは他業界と違い多様な働き方を選択することができます。
週1回や午前・午後のみ、夜勤や土日のみの勤務などです。

個人情報を取り扱う関係上少数ではありますが、テレワークを実施している部署もあります。

管理者としても席配置を意識して休みがちな人を近くにすると集団意識で休むことに抵抗がなくなるので、勤怠率のいい人の隣に置いてみてください。

メンタルの維持に努める

コールセンターの業務ははっきり言ってしまえば誰でもできます。
もっといってしまえば、誰でもできるようにマニュアルが整備されているのです。

だから求人のうたい文句に未経験でも高収入、簡単といったフレーズが飛び交うのです。
しかし電話といえども接客業のため、意外と難しいと思って挫折してしまう人が休みがちになってしまいます。

ここで諦めるのは非常に勿体ないと思っています。
もちろん一回で覚える優秀な人もいますが、最初覚えるのが遅くても後から伸びるタイプの人も沢山います。

管理者側でもそれは理解しているので、すぐにできないからといって育成を放棄するということはないです。
もし放棄するような管理者がいるとしたら、その管理者が悪いです。
あなたに責任は全くありません。

そのため積極的に管理者を頼ってもらいたいと思っています。
クレームに関しても同様です。

真面目な人はそのまま受け取ってしまい精神的にダメージを負って休んでしまいます。
だけど所詮は電話です。

何を言われようと電話なので直接何か危害を加えられるわけではありませんので、気を楽にしてどっかで誰かが何か言っているくらいの感覚でいてください。

それに自分で手に負えないと思ったらすぐに管理者に相談して対応をあおいでください。

仕事に責任感を持つことは大切ですが、辛い時に自分でなんとかしろというような酷な職場ではないので安心してください。

ちなみに私が管理者をやっていた時は、お昼休みの後にレクリエーションとしてクイズや心理テストなどをやっていました。

眠気覚ましもありますが、メンバー同士のコミュニケーションの機会を作るとともに働きやすい職場だと思ってもらうように努力していましたね。

まとめ

派遣と聞くと悪いイメージを抱く方もいると思いますが、コールセンターの業界でいえば給料も割とよく手っ取り早く稼げるお勧めの業界です。

正社員への道も厳しくはありますが、私自身がなれたという実績もありますし決して無理な話ではありません。

大事なのは変な先入観を持たず、自分の目的とマッチした職場を選ぶことです。

PCスキルや電話対応など事務職を目指している人であっても十分キャリア形成できる仕事だと思っていますので、もし今就業を悩んでいる方がいましたら是非とも検討していただければ嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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