「エンジニア派遣の給料はどうなの?」
「どんな企業を紹介されるのだろう?」
「派遣社員としてエンジニアをするメリットは?」
「逆に、どんなデメリットがあるの?」
など「エンジニア派遣」について、インターネット検索をしてもピンとこない方も多いのではないでしょうか。
私は、現役で派遣社員のネットワークエンジニアとして働いています。
仕事内容は、主に専用線を構築することです。
ネットワークエンジニアとして数年経ちましたが、その中で正社員と派遣社員の両方を経験しています。
そんな私の実体験をもとに、本記事ではエンジニア派遣のメリット・デメリットにフォーカスして記載します。
これからエンジニアとして一歩を踏み出したい方。
エンジニアとして就職したけれど転職をお考えの方。
就職活動中で、派遣社員も視野に入れて就職を考えている大学生の方。
このような方に読んでいただきたいです。
ぜひ最後までご覧ください。
エンジニア派遣のメリット5つ
現役エンジニアの立場から派遣のメリットを5つにまとめました。
詳しく、解説していきます。
メリット①高収入
エンジニア派遣は高時給です。
マンパワーが発表した資料によると(※1)、エンジニアの時給相場は2,200~2,400円です。
他職種は、時給2,000円に届くものはあまりありません。
一般事務だと1,300~1,400円です。
同じ職場でも担当業務が異なるだけで、スキルアップに努めても時給2,000円に達するのは難しいでしょう。
(引用元ページ:マンパワー-【2020年最新版】派遣社員の時給相場はどれくらい?業種ごとの時給と仕事内容を比較)
メリット②エンジニアへのハードルが低い
エンジニアとしてのメリットの2つ目に、ハードルの低さがあります。
一般的にエンジニア未経験から正社員になることは難しいです。
なぜならば、実務経験が問われる業界だからです。
特に中途採用の場合は、即戦力を求められますので実務経験は必須です。
新卒採用の場合でも稀に採用枠がありますが、すでに必要な資格を持っているか、資格取得を前提にした採用になります。
それも、最初の配属からエンジニアになれるというよりは、部署内で徐々に経験値を積んでいくことになると思います。
さらに未経験の場合、正社員で就業するよりも高い給料で仕事に就くことができます。
ネットワークエンジニアの場合は未経験の場合でも時給は1,600円~です。
中には未経験でも時給2,000円スタートできるものもあります。

メリット③入社前におおよその職場の雰囲気がわかる
エンジニア派遣の場合、入社前におおよその職場の雰囲気を知ることができます。
そのタイミングは2つあります。
1つ目は、派遣会社の営業担当から職場の雰囲気を教えてもらう時です。
求人案件の紹介時に、時給や勤務時間、業務内容に加えて雰囲気も一緒に教えてもらえます。
- チームプレーを重んじる職場なのか、個人主義なのか?
- 体育会系なのか、文化系なのか?
- 部署はアットホームな雰囲気なのか、ビジネスライクなのか?
こういった情報を派遣会社の営業担当から聞くことができます。
同じ派遣会社からすでに一人以上就業先に派遣されていれば、このような情報はさらに詳しく教えてもらうことができます。
2つ目のタイミングは、就職先に面談に行く時です。
(派遣会社によっては職場見学という場合もあります)
そこで、実際に自分の感覚で職場の雰囲気を確かめることができます。
余談ですが、私はこの面談で派遣先の就職をお断りしたことがあります。
理由は・・・
- 派遣先の担当者との会話で自分の技術力では太刀打ちできないと思った
- 派遣先の職場がマウス持ち込みNGだった
(私はどうしてもロジクールマウスで仕事がしたいのです) - 派遣先の雰囲気が体育会系で自分に合わないと思った
このような理由でお断りしました。
お断りしましたが、派遣会社から特に何も言われずに問題はありませんでした。
メリット④やりたい案件にピンポイントで挑戦できる
正社員として企業で勤務する場合、部署での役割もあるので担当領域は曖昧になりがちです。
エンジニアとして就職しても、営業や社内調整など他の業務と並行して行なうことも多々あります。
しかし、派遣社員として就職する場合は、案件にピンポイントで挑戦できます。
例えば次のようなイメージです。
- ネットワークの構築がしたい
- Webアプリケーションの開発がしたい
- お客様にシステム開発の提案がしたい
もちろん、相応のスキルがあることが条件ですが、担当した業務に集中できる環境が整っています。
メリット⑤ワークライフバランスを充実させることができる
派遣社員であればワークライフバランスを充実させることができます。
正社員であれば、会社行事やイレギュラー対応に駆り出されることがよくあります。
例えば、私が正社員としてネットワークエンジニアをしていた頃は、次のようなことがありました。
- 会社内での飲み会(飲食代は会社負担でしたが…)
- ネットワーク更改作業(深夜2:00~4:00の作業)
- 目標設定(目標設定は定量的な目標を立てるのが難しく、毎回憂鬱でした)
- 毎月の振り返り(今月は○○ができるようになりました、等)
- 会社からの奨励されている資格の取得(CCNAやITパスポート、基本情報技術者等)
業務以外の対応などもあり、正直面倒でした。
しかし、派遣社員であれば、業務の他に拘束されることは少ないです。
“ほぼない”と言ってもいいかもしれません。
よって、エンジニア派遣はワークライフバランスの面で大いにメリットがあります。
このメリットを最大限に活かしてスキルアップに努めれば、年収も大きくアップしていくことでしょう。
エンジニア派遣のデメリット5つ
反面、デメリットもあります。
実際に私が感じたデメリットを5つにまとめました。ご覧ください。
デメリット①責任ある業務を任されにくい
派遣社員はその立場上、派遣先の社員のサポート役として勤務することになります。
正社員の指揮下で動きますので、自分で判断することや、決定する機会は少ないです。
業務の責任は社員が持ちますので気楽ではあります。
しかし、自分の判断で動けない分やりにくいと思う場合もあります。
デメリット②3年以上同じ職場で働けない
派遣社員は「派遣3年ルール」という、同じ職場や部署で働く期間は3年までと決められた法律があります。
そのため3年以上、同じ職場で働くことはできません。
職場環境や人間関係に慣れてきて、良好になってきたタイミングで働けなくなってしまうこともあります。

デメリット③人員調整の対象になりやすい
派遣社員は一般的に3か月、6か月など雇用期間が決まっています。
そのタイミングで更新終了となる場合もあります。
派遣先企業で人手が足りない場合の補填要因ともいえる派遣社員は、その人員が足りた場合は最初に調整される対象になります。
また、企業の業績悪化の際は人件費調整の対象になりやすいです。(いわゆる派遣切り)
デメリット④マネジメント経験を積むことは難しい
先述した通り、派遣社員は派遣元の正社員のサポートとして勤務します。
そのため、マネジメントという部分では経験を積むことができにくい環境です。
派遣社員同士のチームやグループを組んだ際に、そういったチャンスがある可能性もありますが、あまり期待はできません。
キャリアアップに必要なマネジメント経験を積むのであれば、正社員になるのが早道です。
デメリット⑤都市部以外だと仕事が少ない
特にインフラ系にこの傾向が顕著です。
インフラ系のエンジニア(サーバエンジニア・ネットワークエンジニア)は地方だと案件数が少ないです。
これは正社員の場合であっても同様です。
派遣のエンジニアの場合は、更に少なくなります。
正社員の雇用に取れてしまう分、派遣社員の求人に回ってこないのが理由です。
インフラ系の企業は主に、東京に業務を集中させています。
セキュリティの都合上や、優秀な人材を確保しやすいというメリットが魏業側にあるからです。
そのため、地方だと求人案件数が少なく、仕事を見つける難易度が高いです。
初めて就職する場合はできれば東京で、少なくとも五大都市圏で勤務することをおすすめします。
こんな人にはエンジニア派遣がおすすめ!
未経験からエンジニアになりたい人
先述した通り、エンジニアの世界では実務経験を重要視する環境にあります。
特に正社員採用の場合、そのハードルは高く、なかなか採用されにくいです。
しかし、派遣エンジニアであれば、未経験でも採用されやすいです。
正社員がおこなわない細かい業務も、派遣エンジニアは担当します。
雑務といえばそれまでですが、そこでの下積み経験はステップアップを目指す時には大きな武器になることもあります。
エンジニアに興味がある、経験してみたいという人でもチャレンジすることができます。

将来フリーランスになりたい人
フリーランスになるにあたり、実務経験が何より大切です。
実務経験は問われますが、働いてきた雇用形態はさほど重要視されません。
正社員として勤務していればベストですが、派遣社員としての職歴でも問題ありません。
よって、手っ取り早くエンジニアとしての職歴を身につけたいという方にもエンジニア派遣はおすすめです。
ネットワークエンジニアを例に説明します。
未経験の場合、1~2年程度派遣社員で勤務をすればフリーに転向することが可能です。
フリーランス転向後は40~60万円/月の単価で働くことができます。
私の職場でも、15人に1人くらいの割合でフリーランスに転職していく人がいました。
ワークライフバランスを大切にしたい人
「ワークライフバランスを大切にする」には2つの意味があると思います。
1つ目はオフの時間で自学自習をし、エンジニアとしてスキルアップするということ。
二つ目はオフの時間を自分の時間にして人生を豊かにするということです。
理想は「オフの時間に勉強する」ことですが、圧倒的に多いのが二つ目です。
私の周りでは、漫画家を目指している人が多かったです。
自分で同人誌を作って、コミックマーケットで目標部数を販売したいという人。
漫画雑誌の掲載を目標に投稿している人。
このようにエンジニア派遣であれば、ワークライフバランスを充実させることができます。
おすすめの派遣会社3社
私自身もエンジニアで派遣社員をやってきました。
その経験から、おすすめの派遣会社を3社ご紹介いたします。
①マンパワー
<マンパワーのおすすめポイント>
- 大手企業の求人に強い!
- お仕事決定までが早い!
- 未経験向けの求人も多数掲載!
運営会社 | マンパワーグループ株式会社 |
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求人数 | 約19,000件 |
募集職種 | 事務職、コールセンター、営業、販売、サービス、IT、Web、クリエイティブ、映像、医療、介護、福祉、製造、物流、軽作業など |
求人掲載エリア | 全国47都道府県 |
派遣先としては大手企業が中心です。
おすすめする理由は、決定までのスピードです。私の場合は案件に応募、2日後に就業先面談。
就業先との面談の4日後に就業が決定しました。
「大手企業に派遣エンジニアとしてスピーディーに就業を決めたい」という方にピンポイントでおすすめします。

②リクルートスタッフィング
<リクルートスタッフィングのおすすめポイント>
- 案件数が豊富!
- 未経験歓迎の求人が満載!
- さまざまなしゅうぎょうさK
運営会社 | 株式会社リクルートスタッフィング |
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求人数 | 約3,100件 |
募集職種 | オフィスワーク・事務、金融、営業・販売、テレマーケティング、メディカル・バイオ、クリエイティブ、IT・技術など |
求人掲載エリア | 全国47都道府県(北陸以外) |
とにかく大手だけあって案件数が豊富です。
エンジニア未経験の方や幅広く案件を探している方におすすめです。
大企業から中小企業までさまざまな就業先を提案してもらえます。
私が登録会に参加した際は、未経験にもかかわらず4社の就業先の紹介頂きました。

③パーソルテクノロジースタッフ
<パーソルテクノロジースタッフのおすすめポイント>
- 未経験者・経験者におすすめ!
- エンジニア求人に特化!
- 資格取得インセンティブ制度でスキルアップ!
運営会社 | 株式会社リクルートスタッフィング |
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求人数 | 約3,100件 |
募集職種 | オフィスワーク・事務、金融、営業・販売、テレマーケティング、メディカル・バイオ、クリエイティブ、IT・技術など |
求人掲載エリア | 全国47都道府県(北陸以外) |
未経験・経験者の双方にパーソルテクノロジースタッフはおすすめです。
まず、未経験の方におすすめする理由は時給が高いことです。
エンジニア専門の派遣会社なので事務職と変わらない仕事であってもエンジニアとして就業できます。よって、高時給で働くことができます。
経験者の方におすすめする理由は「資格取得インセンティブ制度」があるからです。
これは、エンジニアとしての資格取得費を派遣会社が負担してくれる制度です。
資格取得をしてエンジニアとしてステップアップしたい方におすすめです。

まとめ~エンジニア派遣には自分自身に使える時間がたくさんある!~
この記事では、派遣社員のネットワークエンジニアとして働いている私の観点から、エンジニア派遣のメリット・デメリットについて書きました。
デメリットもありますが、その多くはメリットにつながるものでもあります。
私もネットワークエンジニアとしてキャリアを積んでいる途中ではありますが、大いにやりがいを感じております。
契約期間や業務内容に限りはあるものの、その分自分自身に使える時間がたくさんあるのが、エンジニア派遣の最大のメリットです。
私はネットワークエンジニアとして更なるキャリアアップを目指すため、その時間を資格取得に向けた自学自習に充てています。
他にも夢を追いかける人、友人や家族との時間を大切にする人などさまざまです。
エンジニア派遣のデメリットも含めた全貌を知っていただいた上で、皆さまの就職先選定の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。