派遣薬剤師って掛け持ちできるの?始め方やメリット・デメリットについて解説

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薬剤師の派遣

派遣薬剤師として、働いているみなさん。

派遣薬剤師は掛け持ちができるってご存知でしたか?

派遣薬剤師は掛け持ちできるので、派遣薬剤師の傍らパートの薬剤師としても働けます。

掛け持ちをすることによって、今までよりも収入をアップさせたり、スキルを磨いたりすることもできるでしょう。

今回は派遣薬剤師の方が掛け持ちする方法や掛け持ちによるメリット・デメリットについてもお伝えしていきます。

派遣薬剤師は掛け持ちで働くことができる

派遣薬剤師でも複数会社を掛け持ちして働くことができます。

子持ちの薬剤師の方は、掛け持ちで働くことが多いです。

子供が成長するにつれて、世話をすることが少なくなるので、時間にゆとりを持てるようになるでしょう。

こういった時に、掛け持ちであれば、勤務時間を臨機応変に増やすことができます。

一つの職場のみでは、あくまで「穴埋め」としての要素が強いため、調整することは難しいでしょう。

公務員薬剤師や管理薬剤師は副業が禁止されていますが、派遣であれば、管理薬剤師になることはありません。

そのため、派遣薬剤師は掛け持ちで働くことができます。

掛け持ちの時の働き方

掛け持ちすることで、様々な働き方ができます。

例えば、日勤と夜間勤務を掛け持ちすることも可能です。

同じ日に日勤と夜勤を掛け持ちすれば、休日も確保しながら働くことができます。

薬局やドラッグストアでは、夜間に派遣やパートの求人を出している会社も見られるでしょう。

近所のクリニックの診療時間が長いことで、調剤薬局の営業時間も長くなるためです。

また、薬局だけでなく、ドラッグストアでも夜間勤務を募集している会社は多いです。

最近のドラッグストアは23時や24時まで、営業しているような店舗もあります。

そのため、比較的遅い時間帯でも働けるので、兼業時にシフトの調整をしやすいでしょう。

また、深夜帯の時間(22時以降)は深夜労働となるため、賃金が25%割り増しされます。

夜間に働くと、その分稼ぎやすくなるでしょう。

しかし、働きすぎも禁物。

働きすぎで、翌日体調不良になって、休むようになってしまっては本末転倒です。

体力面も考慮して、シフトを入れましょう。

このように、掛け持ちの場合は、通常より働きたい時に働きやすくなります。

掛け持ちによるメリット

「掛け持ちって何がいいの?」

「1社だけで働いた方が良いんじゃないの?」

という方に、掛け持ちによるメリットを紹介します。

掛け持ちは自分の予定に合わせた働き方がしやすいです。

掛け持ちによるメリットは以下のものが挙げられます。

  • 収入アップ
  • 自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる
  • 収入が安定する
  • 幅広い経験を積める

以上の4点について、詳しく紹介いたします。

メリット1:収入アップ

メリットの1つ目は収入がアップすることです。

当然ですが、勤務時間が長くなるので、収入が増えます。

また、薬剤師のパートの時給相場は2000~3000円、派遣薬剤師の時給相場は3000~4000円と高いです。

時給2000円程度でも、週に3日4時間働いた場合、

3×4×2000=24000円

週当たり24000円収入が増える見込みがあります。

パートで働いたとしても、収入がかなり増えることが分かりますね?

派遣の場合は、パートはおろか正社員よりも時給が高いので、さらにおすすめです。

派遣薬剤師の時給が高い理由

派遣薬剤師の時給の時給が高い理由は、即戦力となる人材を短期的に必要としているからです。

短期間限定で、社員の欠員分の補填として、都合よく派遣を雇い入れています。

正社員を雇った場合、人手が足りていたとしても、簡単に解雇するわけにはいかないので、雇い続けなければなりません。

一方、社員が介護や育児明けに職場に復帰したら、派遣社員の契約を解除することができます。

派遣を雇う方が、正社員を雇うより、人材コストがかかりません。

派遣であれば、必要な時に応援で来てもらい、必要なくなったら契約解除できるので企業にもメリットとなるのです。

派遣先の会社にとっても、派遣薬剤師はそれだけ価値があるために成り立ちます。

高時給で働きたいという方は、派遣社員として働くことがおすすめです。

メリット2:自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる

メリットの2つ目は自分のライフスタイルに合わせた働き方ができることです。

薬剤師の仕事は毎日同じ作業になりがち。

1つの薬局に長く勤めると、処方の内容も偏ってくるでしょう。

同じ作業の繰り返しだと、仕事にも慣れて、体力にも余裕が出てきます。

そういった時は掛け持ちすると良いでしょう。

掛け持ちすることで、空いた時間を有効活用できるだけでなく、薬品の知識も新たに学べるでしょう。

求人の多くは、出勤してもらいたい曜日や時間帯が指定されています。

日勤の終わりから調整のつく時間帯や休日の空けられる時間帯で働きましょう。

メリット3:収入が安定する

メリットの3つ目は、収入が安定することです。

派遣社員の方は掛け持ちすることによって、収入を安定させられます。

派遣は欠員人員の補填として、派遣先に行くので、欠員となっていた方が、復帰したら契約が解除されてしまいます。

次の派遣先を紹介されるまでに、1か月ほど空くこともしばしば。

掛け持ちで二つの収入元を持つことで、片方で出勤することがなくなっても、もう片方で働けるので、今までよりも不安定になりません。

このように掛け持ちにすることによって、リスクを抑えることができます。

メリット4:幅広い経験を積める

メリットの4つ目は幅広い経験を積めることです。

掛け持ちで働くのであれば、別の分野で働いて経験を積むと良いでしょう。

薬局で働いているならば、掛け持ち先はドラッグストアにするとよいでしょう。

自分に合った働き方を実現しながら、スキルアップもできるので一石二鳥ですね。

1つの職場で働くと、業務がルーティン化しやすいです。

業務がルーティン化すると、人によっては退屈さを感じてしまいます。

掛け持ちで、本業と違った経験ができれば、退屈さもなくなるでしょう。

今、退屈さを感じていて、体力に余裕のある方は兼業して、スキルを磨くのはいかがでしょうか?

掛け持ちによるデメリット

掛け持ちにも当然ながらデメリットはあります。

掛け持ちはライフスタイルに合わせて働くことができるので、空いている時間で働きやすいのがメリットです。

一方でデメリットはどういったものなのでしょうか?

以下のようなものがデメリットとなります。

  • 残業代の割り増し料金が支給されない
  • ダブルワーク先の職場の承認が必要
  • 確定申告が必要
  • 1つの職場で集中的に働く方が給料は高くなりやすい

上記のデメリットについて、これから詳しく紹介します。

デメリット1:残業代の割り増し料金が支給されない

デメリットの1つ目は、残業代の割り増し料金が支給されないことです。

掛け持ち先をパートとして働いた場合、週にメインと合わせて40時間以上働いても、残業代が出ません。

1か所のみで働き、週に40時間・1日8時間を超えて、労働した場合は残業代が支給されます。

残業代は割増賃金が発生するので、通常通り働くより25%割増されて支給されるでしょう。

しかし、掛け持ちの場合は、二つの勤務先の合計時間が週40時間を超えた場合であっても、割増されません。

長時間労働のメリットが少なくなってしまいます。

同じ時間働くなら、1か所で集中的に働く方が、残業の割増分がつくので、給料が高くなります。

デメリット2:ダブルワーク先の職場の承認が必要

デメリットの2つ目はダブルワーク先の職場の承認が必要なことです。

ダブルワークをする場合は、今まで働いていた派遣先での勤務日を臨機応変に調整できなくなるでしょう。

また、先方の条件が良い場合は、先方をメインとして働くようになることも考えられます。

今までの派遣先からしたら、メリットがないので、承認してくれない場合もあるでしょう。

このような場合は、派遣会社を通して交渉しましょう。

シフトを調整して、増やしてくれる場合があります。

デメリット3:確定申告が必要

デメリットの3つ目は、確定申告が必要になることです。

「掛け持ちして稼ぎたい」

「空いている時間で働きたい」

といった方で、掛け持ちの収入が20万円以上になる場合は、確定申告が必要となります。

1つの会社だけで働く場合は、確定申告は必要ありません。

派遣薬剤師に限らずですが、日本ではメインの就業先とは別に年20万円以上の収入があると、確定申告を行わなければなりません。

ダブルワークで年に20万円以上の収入がある場合は、確定申告を必ずしましょう。

兼業していることを知られない方法

もし、メインの派遣先に内緒で、兼業したい場合は、確定申告の書類を確認しましょう。

書類の「住民税の支払い区分」の部分が「給与から差引き」「自分で納付」のどちらになっているかを確認してください。

もし、「給与から差引き」を選ぶと、メインと掛け持ち先の二つで所得が計上されてしまいます。

両方の所得が計上されると、その分住民税の支払いが高くなってしまい、就業先に兼業していることがバレるでしょう。

なので、住民税の支払い区分は必ず「自分で納付」にしましょう。

こうすれば、副業していることがメインの会社にバレる可能性は低くなります。

「自分で納付する」を選択した場合は、6月ごろに住民税の支払通知書が届くでしょう。

その支払通知書を持って、コンビニや金融機関で納付手続きを行うことができます。

デメリット4:1つの職場で集中的に働く方が給料は高くなりやすい

デメリットの4つ目は1つの職場で集中的に働く方が給料は高くなりやすいことです。

1か所の職場で働けば、それだけ業務スピードも上がります。

調剤する時も、薬の配置場所を理解しているので、早くなるでしょう。

そのため、長い間一つの職場で働いた方が時給は上がりやすいです。

期間満了によって契約が切れて更新する際に、時給交渉ができます。

業務スキルが認められていれば、なおさら時給を上げやすいでしょう。

また、長時間働けば、残業となるため、割増賃金も支給されます。

しかし、派遣先で上記のように都合よくいかない場合もあるでしょう。

当然派遣なので、時給が上がったとしても一定期間だけです。

契約が解除されたら、また別の職場で働くことになり、時給が下がることもあります。

また、人手が足りていれば、勤務時間を増やすことも難しいでしょう。

都合がつかない場合は、掛け持ちして、収入を増やすことが得策です。

掛け持ちが向いている人

掛け持ちが向いている人は、下記のいずれかに該当する人です。

  • 薬剤師としての経験が豊富な方
  • ブランクがあり、正社員として働くことに抵抗がある方

が掛け持ちに向いています。

掛け持ちをすることのメリットは勤務の調整をしやすいからです。

薬剤師としての経験が豊富な方

薬剤師として経験を積んでいる人は、掛け持ちで働くと良いでしょう。

新卒時に薬剤師になる方は、大手薬局で正社員として働く方が多いです。

一方、新卒で小規模の薬局で働く人は少ないです。

小規模薬局は新卒を確保できないので、中途採用を積極的に行います。

中途採用では、小規模薬局は給与を高く設定して、募集する場合が多いです。

薬剤師としての経験が豊富な方は、ダブルワークの就業先として給与の高い小規模薬局から採用されやすいです。

小規模薬局の立場から見ても、正社員を雇うより、パートを雇えるので、社会保険料的に見てもお得です。

ブランクがあり、正社員として働くことに抵抗がある方

薬剤師の業務にブランクのある方におすすめです。

体調不良や育児休暇明けで、正社員として働くことに抵抗のある方は、ダブルワークがいいでしょう。

ブランクがあると、正社員の薬剤師として業務(週40時間労働)をするのに、抵抗も感じるのではないでしょうか?

ブランクがあれば、投薬や調剤、監査など複数の業務を通常通り回すのは難しいでしょう。

最初の内は、1つの派遣先で業務をこなして、慣れてきたら、パートなどで掛け持ちをしましょう。

ダブルワークを経験すれば、その分幅広く業務に取り組めるので、経験を培うことができます。

ダブルワークで経験を培って、スキルを積んでから、正社員にチャレンジするのが良いでしょう。

派遣で掛け持ちをする方法

「掛け持ちして、もっとスキルを磨きたい」

「空き時間で働いてもっと稼ぎたい」

と思った方は、複数の派遣会社に登録して、掛け持ちすると良いでしょう。

これから、派遣で掛け持ちする方法を3つのステップ解説します。

ステップ1:派遣会社に登録する

まず、派遣会社に登録しましょう。

派遣会社のHPで自分の個人情報を登録して、派遣会社からの連絡を待ちます。

派遣会社のHPに訪れると、「転職サポート登録」や「会員登録フォーム」があるでしょう。

そちらの登録項目に情報を入力して、登録ボタンを押すことで完了となります。

複数の派遣会社に登録しておけば、条件を比較する時に便利なので、複数登録しておいた方が良いでしょう。

より良い条件を見つけられたり、エージェントからの非公開求人を紹介してもらえたり、便利なことが多いので、複数社登録しましょう。

派遣会社に登録することは無料なので、利用してみて、自分にあった派遣会社を探してみましょう。

ステップ2:担当者とのアポイントを取る

次に担当者とアポイントを取りましょう。

派遣会社の登録完了後、登録した電話やメールに派遣会社から連絡が来ます。

そこで、面談(オンラインか対面)の希望日を聞かれるので、予定を開けられる時間帯の候補日を3つ程度伝えます。

複数の派遣会社に登録する際は、複数社ともなるべく早く面談ができるように、中途半端に時間を空けないようにしましょう。

派遣会社によっては、履歴書と職務経歴書の提出が必要な場合もあります。

あらかじめ作っておくと、スムーズに面談へと進めるでしょう。

作っていない人は履歴書と職務経歴書は、時間を作れば一日で作れるので、時間のある時に作りましょう。

書類はメールに添付して送るか、サイトにアップロードする場合の2通りがあります。

会社側の指示に従って、提出しましょう。

ステップ3:希望条件を相手に伝える

面談当日は派遣会社に自分の希望を伝えましょう。

勤務地や時給、出勤できる曜日などはできるだけ具体的にしておくと良いです。

面談から数日後、あなたの希望に近い求人を派遣会社が紹介してくれます。

複数登録しておくと、同じ薬局やドラッグストアを紹介されることもあります。

紹介先が同じ場合でも、派遣会社によって、求人の中身が異なる場合があります。

時給や勤務時間については、注意深く見るようにしましょう。

複数の会社を利用することにより、条件の良い方の派遣会社から応募することができます。

あまりにも紹介が多く求人を見切れない場合は、派遣会社に問い合わせて、より厳選して求人を送ってもらいましょう。

ドラッグストア・薬局それぞれの掛け持ちのメリット

「ドラッグストアと薬局のどちらを掛け持ち先にしようか迷っている」

方のために、それぞれのメリットを紹介します。

ドラッグストアのメリットは「時給が高い」ことです。

以下が、薬局とドラッグストアの時給相場(パート)です。

  • 就業先 時給相場
  • 薬局 2000~2500円
  • ドラッグストア 2000~3000円

ドラッグストアは営業時間が薬局に比べて長く、土日も営業しているため、「昼だけ」や「夜だけ」などの固定した時間で働きやすいです。

一方、薬局のメリットは「就業先を見つけやすい」ことです。

調剤薬局は店舗数が多く、全国に6万件以上あります。

そのため、最寄りで求人募集している薬局を見つけやすいです。

地方では、薬剤師は不足しているため、特に見つけやすい傾向にあります。

また、薬局を掛け持ちすることで、幅広い投薬業務に携われるでしょう。

薬局の最寄りの診療科目が違えば、処方する薬の種類も違います。

知識を磨いて、キャリアアップしたいなら調剤薬局が良いでしょう。

まとめ

この記事では、派遣薬剤師が掛け持ちで働く方法とメリット・デメリットについて、お伝えしました。

以下がまとめとなります。

  • 派遣薬剤師は掛け持ちで働くことができる
  • 掛け持ちすることで、自分のライフスタイルに合わせて、働き方を調整できる
  • 掛け持ちすることで、収入が不安定になることを避けられる
  • 収入は増えるが、残業代の割増賃金がもらえない
  • 掛け持ちで働くことは、「ブランクがあり、正社員として働くことに抵抗がある方」に向いている
  • 掛け持ちをすると、確定申告をする必要がある
  • 掛け持ちしたい方は、複数の派遣会社に登録して、掛け持ちしよう

掛け持ちにはいくつもメリットがある反面、デメリットも多いことが分かりましたね?

この記事を読んで、働き方が自分に合うと思った方は、派遣会社に求人を紹介してもらったり、パートとして働いてみたりすると良いでしょう。

掛け持ちをすることで、自由にいろんな場所で働けます。

パートや派遣の掛け持ちは主婦薬剤師の間では普通です。

空いている時間を有効活用して、自身のスキルアップにつなげましょう。

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