派遣の仕事を探したいんだけど、派遣ってそもそもどんな業種があるの?
派遣には、大まかに分けて12種の業種があります。
ですがその中には派遣がやってはいけない業務もあるので、注意が必要です。
派遣の仕事を探すとき、どんな業種があるのか気になったことはありませんか?
派遣の求人に挙げられるのは、事務や販売員などが多いですよね。
そこで今回この記事では「派遣にはどのような業種があるのか」「派遣スタッフに人気の業種はなんなのか」などを解説していきます。
業種ってどのくらいあるの?
業種は大まかに分けて12種類あります。
業種12種
- 農林・水産
- 林業
- 漁業
- 鉱業
- 建設業
- 製造業
- 電気・ガス
- 運輸・通信業
- 卸売り・小売・飲食業
- 金融・保険業
- 不動産業
- サービス業
これらの大分類から中分類、小分類と分かれていくと数えきれないほどの業種数になっていきます。
基本的に、派遣はどの業種にも求人さえあれば働くことが可能です。
ですが派遣が禁止されている業務も存在します。
次はそんな例外となる5つの業務を紹介していきましょう。
派遣が禁止されている5つの業務
以下の業務は法律によって派遣を禁止されています。
- 港湾運送業務
- 建設業務
- 警備業務
- 医療関連業務
- 士業務
①港湾運送業務
港湾でおこなわれる運送関の業務全般が対象になります。
主に港湾における船内荷役やはしけ運送、沿岸荷役、いかだ運送、また船積貨物の鑑定なども対象です。
②建設業務
土木、建設、改造、解体など、建設現場での全体的な業務。
これらの準備の作業も禁止の対象です。
③警備業務
事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地などにおける、または運搬中の現金等に係る盗難や、雑踏での負傷の事故の発生を警戒し、防止する業務が対象です。
また、販売員や受付担当者による列整理、不審者への声掛け行為も繰り返し行うと警備業務とみなされてしまうので注意が必要です。
④医療関連業務
医師、歯科医師、薬剤師の調剤、保健婦、助産婦、看護師・准看護師、栄養士等の業務が対象になります。
病院、診療所以外での業務(例えば社会福祉施設など)は禁止の対象ではありません。
⑤士業務
弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士の業務や、建築士事務所の管理建築士の業務などが対象になります。
また建築士事務所に勤めている場合、公認会計士・税理士・弁理士・社会保険労務士・行政書士などは一部の業務のみ、派遣が認められています。
(引用元:一般社団法人 日本人材派遣協会「労働者派遣の禁止業務」)
派遣の禁止業務についての記事も貼っておくので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
専門26業種ってなに?
派遣の中には、「専門26業種」と呼ばれる仕事があります。
専門26業種とは、その人の技術やスキルによって仕事の成果に大きな差が生まれてしまう、特に専門性の高い仕事を指します。
2013年、これらの専門業種の日雇い派遣が原則禁止になり、専門28業種に再編されました。
これらは例外的に日雇いの派遣が可能なもの18業種と、完全に日雇い禁止の10業種に分けられています。
例外的に日雇い可能な18業種
- 情報処理システム開発
- 機械設計
- 事務用機器操作
- 通訳、翻訳、速記
- 秘書
- ファイリング
- 調査
- 財務処理
- 貿易
- 機械のデモンストレーション
- 添乗の業務
- 受付・案内
- 研究開発
- 事業の実施体制の企画、立案
- 書籍等の制作・編集
- 広告デザイン
- OAインストラクション
- セールスエンジニア・金融商品の営業
日雇い禁止の10業種
- 放送機器等操作
- 放送番組等制作
- 建築物清掃
- 建築設備の運転、点検、整備
- 駐車場管理等
- インテリアコーディネーター
- アナウンサー
- テレマーケティングの営業
- 放送番組等における大道具・小道具の業務
- 水道施設等の設備運転
(引用元:厚生労働省 関係資料 「労働派遣法施行令第5条」)
専門26業種、もとい28業種はは2015年に労働者派遣法の改正によって廃止となりました。
派遣はもともと契約期間が3年を超えると、それ以上は契約ができなくなってしまいます。
しかし専門26業種については相応の知識やスキルなどが必要だったため、この3年ルールが設けられていませんでした。
専門26業種の派遣は3年を超えてしまっても派遣として受け売れることが可能だったのです。
2015年、「どんな業種も雇用の上限を3年にしましょう」という意図のもと派遣法の改正により専門26業種は廃止となりました。
ですがいまだに、派遣専門26業種の言葉は派遣界になじみのある言葉となっています。
派遣人気業種ランキング4選!
業種について解説したところで、お次は派遣スタッフに人気の業種をランキング形式で4つご紹介していきます!
第4位 経理
原価の計算や経理データ作成などが主な業務内容になります。
専門的な技術が求められるため、「実務経験があるか」が非常に重要視されます。
日商簿記2級以上など、経理の仕事において重宝される資格を持っていると業務の幅がグッと広がるのでオススメです!
一般企業、公共機関、学校など幅広い職場での活躍が可能です!
第3位 人事事務
社内の採用や異動、昇進などに携わる事務のお仕事です。
オフィスワークの中でも、特に人との関わりが多い業務として人気があります。
人と接する機会が多いので、コミュニケーション能力が必要不可欠になります。
この業務も実務の経験が重視されがちなので、人事の経験がある人は特に有利です。
第2位 テレフォンオペレーター
テレフォンオペレーターは派遣の人気の業種として定番といわれています。
主に電話対応をおこなうお仕事です。
いろいろなお客様の意見が集まるところなので、それに対応する柔軟さやマナー、コミュニケーション能力が必要になります。
第1位 一般事務
派遣スタッフに最も人気の業種は、一般事務でした。
来客・電話対応やデータ入力、文書制作など、業務内容は様々です。
また、人気な業種なだけあって、求人も多くみられます。
柔軟なコミュニケーション能力や問題解決力のほかに、求人によっては英語力などのより専門的な知識を必要とするものもあります。
一般事務についての記事も貼っておきますので、興味のある方は参考にしてみましょう!
派遣高時給ランキング4選!
派遣スタッフにとって、時給の高さは仕事選びに大きく影響してきますよね。
そこで最後は、高時給の業種ランキングをご紹介していきます。
第4位 携帯電話、スマートフォンの販売員
お客様の要望に沿って機種を探したり、新しい機種の紹介などをするお仕事です。
お客様への対応に必要なコミュニケーション能力や携帯電話・スマートフォン、料金プランに関する知識などが必要となってくるので大変なお仕事ともいえます。
近年スマートフォンの普及により需要が高く、それだけに給与も高く設定されがちです。
時給1,200円から1,800円ほどの求人が多いですね。
第3位 通訳・翻訳
通訳はその場での会話を日本語に訳していくお仕事です。
主に会議や商談の席におもむいて業務にあたります。
翻訳は、契約書やメール、資料などの文章を翻訳するのが主な業務内容です。
英語を使うことが多いですが、近年では中国語などアジアの言語もニーズがあります。
どちらも言語力、コミュニケーション能力など高いスキルが必要となるので、その分時給も高くなっていきます。
時給として多いのは1,500円ほどですが、翻訳と通訳どちらも業務に含まれるとなると時給2,500円ほどになることもしばしば。
第2位 秘書
社長や政治家、弁護士などにつき、電話・来客対応やスケジュール管理、その他雑務などを主におこなうお仕事です。
さまざまな業務に対する総合的なスキルだけでなく、細かいところに気の利かせられる力も必要になるので、時給も高くなっていきます。
未経験だと時給1,500円ほど、経験者であれば2,000~3,000円ほどにもなります。
秘書を目指す人は「秘書検定」をとっておくといいでしょう。
第1位 IT関係
IT関係のお仕事は、最近ネットの普及により特に注目されているお仕事です。
システムのプログラミングやITインストラクター、最近稼げる職業として度々名前の挙がるシステムエンジニアなど、仕事の幅は多岐にわたります。
常に人手が必要なので、求人が多いのも魅力的ですね。
さまざまな場面で需要があり、相応のスキルも必要なことから時給も高くなります。
時給4,000円になるところもあります。
まとめ~派遣の業種について~
この記事では、「派遣の業種にはどのようなものがあるのか」について主にご紹介してきました。
内容を簡単にまとめておきますね。
派遣の業種って何がある?
- 業種は大きく12種類
- ただし5つの業種に関しては派遣を禁じられている
派遣の専門26業種って?
- その人の技術やスキルによって仕事の成果に大きな差が生まれてしまう、特に専門性の高い仕事のこと
- 2013年に専門業種の日雇いが禁止され、それに伴い26業種から28業種(18業種と10業種)に再編された
- 2015年に専門業種の3年ルールが廃止された
人気業種ランキング
- 第1位 一般事務
- 第2位 テレフォンオペレーター
- 第3位 人事事務
- 第4位 経理
高時給業種ランキング
- 第1位 IT関係
- 第2位 秘書
- 第3位 通訳・翻訳
- 第4位 携帯電話・スマートフォンの販売員
人気業種ランキングでは、主に事務のお仕事が多かったですね。
また高時給ランキングでは、すべて高いスキルが求められるお仕事でした。
どちらも求人に多く見られる業種でしたね。
派遣の仕事において、スキルを持っていることが重宝されるということも学べたと思います。
ぜひ資格を取ってみたり、未経験OKのところで経験を積んだりしてみてください。
そうすれば仕事探しに有利になったり、時給アップに繋がったりするかもしれません!
この記事が皆さんの仕事探しに役立てられていたら幸いです!