派遣社員にありがちなトラブル10選と対処法を徹底解説

困まる女性

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派遣社員のお悩み

派遣会社に登録したいけど、派遣先・派遣会社でトラブルが起きないか心配…。どんなトラブルが起きるかもわからないし…。

派遣社員、正社員、パート。

お仕事をしている以上は何らかのトラブルがつきものです。

どれにも共通したトラブルもありますが、派遣社員ならではの問題もあります。

今回は、派遣社員にありがちなトラブルとその対処法を徹底的に解説します。

派遣社員にありがちなトラブルを10個紹介しますので、万が一のトラブルに備えて参考にしてください!

派遣社員にもトラブルはある

派遣-派遣の選考に落ちて悩んでいる女性

正社員の場合は会社に直接雇用されて働いていますが、派遣社員の場合は派遣先企業ではなく「派遣会社」が法律上の雇用先です。

そのため、派遣社員にトラブルがあったら、基本は派遣会社が責任を持って対処しなければならないのです。

何らかの労働災害が発生したら派遣先は派遣社員のフォローに努め、その後の詳細な手続きは派遣先と派遣会社が執り行います。

トラブルがあったら、派遣会社と派遣先がうまく連携を取ってくれるってことね!

そう!派遣社員が安心して働けるのはそうした仕組みができあがってるからです!

でも派遣業界にはトラブルが起きるタイミングがある程度決まっているから、その例をカンタンに押さえていきましょう!

派遣社員にありがちなトラブル10選と対処法

実際に派遣社員に想定されるトラブルをいくつか見ていきましょう!

今回は事例を10個厳選しましたので、ぜひ最後までご覧ください!

派遣社員のトラブルその① 派遣社員の採用基準での差別

ミドル男女-不満イメージ

例えば、性別や年齢での差別が派遣業界で見られます…。

「応募したい」と思った求人の募集案内を見ると「24歳までOK」「男性限定」などとたまに記載されていますが、原則的にはNGです。

雇い主は募集基準・採用基準を自由に決定できますが、性別や年齢などの基準を設けるのは違法な差別として法律上禁止されています。

派遣社員の性差別についてもう少し掘り下げます。

派遣社員の募集や採用の際、以下の差別的扱いをすると男女雇用機会均等法違反となります。

募集・採用に際し禁止される措置の例

1 募集又は採用に当たって、その対象から男女のいずれかを排除すること。
→「男性歓迎」「女性向けの職種」「男性のみ採用」など

2 募集又は採用に当たっての条件を男女で異なるものとすること。
→募集や採用にあたって「女性であること」「未婚者であること」「子を有していないこと」「自宅から通勤すること」などを条件としての採用・募集。またはそれら条件を満たす者の優遇措置。

3 採用選考において、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。
→男女で面接試験の合格基準が違う、男女で違う採用試験をおこなう男女のいずれかでのみ採用試験をおこなうなど

4 募集又は採用に当たって男女のいずれかを優先すること。
→採用選考で採用基準を満たす者から男女のいずれかを優先して採用する、男性の選考が終わった後に女性を選考する

5 求人の内容の説明等募集又は採用に係る情報の提供について、男女で異なる取扱いをすること。
→会社概要などに関する資料を送付する対象を男女のいずれかのみとし、または資料の内容、送付時期などを男女で異なるようにすることなど

(引用元ページ:厚生労働省-男女雇用機会均等法のあらまし

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派遣社員のトラブルその② カウントすべき労働時間が無視されている

ボールペンで線引きしている画像

募集求人によっては「制服貸与による着替えの時間」や「始業時間前のミーティング出席」など、労働時間としてカウントしていいか曖昧な時間ってありますよね。

それらを労働時間としてカウントせずに給与計算する企業もあり、大きなトラブルにつながる可能性があります。

着替えの時間やミーティング出席が派遣社員にも義務付けられているのであれば、労働時間としてカウントされてその分の賃金請求もできます。

なお、以下の時間は労働時間としてカウントされます。

作業時間としてカウントされる例

①作業と作業の間の手待時間
②作業開始前のミーティング、交代制勤務の場合の引継ぎ時間
③作業服への着替え時間(業務の準備行為として行うことが義務付けられている場合)
④作業前の準備、作業後の後始末・掃除(使用者から指示がある場合)
⑤仮眠時間(警報や電話への対応などその場での労働から離れることが保障されていない場合)

派遣社員のトラブルその③ 派遣契約更新で「時給を下げます」と言われた

空の財布を広げる女性

契約更新の時に「次からは時給を下げます」と言われる事例もあります。

こうしたトラブルは裁判沙汰になることもあり、大変重要な話ですので押さえましょう。

雇用主が労働契約の際に一度決定された労働条件を一方的に変えることはできず、労働期間中は派遣社員側も最初に決めた労働条件に従う義務があります。

ですが、相手から労働契約上で決定した条件の変更を申し入れて、相手が受け入れるのであれば変更可能です。

労働契約の一方的な変更はできないのですが、今の契約期間を満了して新たに契約を結ぶ場合は、新たに条件を決められます!

このときに合意が結ばれないと契約が成されくなり、最終的には雇用が終了します。

派遣会社のトラブルその④ 有給休暇の取得を断られる

有給休暇の画像

「みんな取ってないからあなたも有給取れないよ」

「(理由があって休んだのに)無断欠勤だから有給はダメ!」

有給休暇の取得を上司に頼んでもこのようにあしらわれることはありませんか?

こうしたトラブルもよくある話ですが、有給についてもルールがあるので押さえていきましょう。

まずは有給取得までの大まかな流れを見ていきましょう!

派遣社員が有給休暇を取得するまで

①有給発生の条件を満たしているかのチェック
②有給取得の権利がある旨を派遣会社に伝えて指定日に休暇を取得
③給料日に有給指定日の賃金が支払われているかのチェック
④賃金が支払われていなければ労働基準監督署へ相談

続いて有給発生の条件を見ていきましょう!

第三十九条

使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

(引用元ページ:労働基準法-第四章-労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇

「派遣社員を含めた労働者は雇入れ日から6ヶ月間継続して、全労働日の8割以上の日数の出をした場合、必ず10日間の有給休暇を付与される」というものです。

わたし、有給取得の条件を全て満たすかわからないんだけど、どうすればいい?

それなら「労働基準監督署」という厚生労働省の出先機関への相談が無難です!電話でも窓口でも相談できる、派遣社員の心強い味方です!

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派遣社員のトラブルその⑤ 残業しても給料が上がらない

ブラック企業-女性

時間外労働があった月の給料が上がっていなかったから、人事に詳細を確認したら「割り増しした給料はもともと業務手当に含まれています」って言われたんだけど…。そんな説明は受けた覚えなんてないし…。

割り増し給料を固定給の一部として支払うことはできるけど、これは実働に応じた割増賃金をカバーしないといけないのです。

そしてその手当が割増賃金部分だと前もって明確にしないといけないんです。

ここを曖昧にする企業もいるんですよ…。

事前説明がないまま、働き始めて「一定の手当は割増賃金分のつもりだったよ」と企業に後から言われても、その扱いは認められません。

定額で残業代があるならば、通常給与や他の手当との明確な区分が必要です。

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派遣社員のトラブルその⑥ 派遣先でセクハラを受けた

セクハラ

「○○ハラスメント」は今や派遣社員だけにとどまらず、すべての働く人の大きな問題です。

セクハラ被害にあっても本当にセクハラかよくわからず、何度も派遣会社に相談しても「めんどくさい人だな…」と思われるのでは、と気が引けますよね。

セクハラの悩みってなかなか相談しにくいですよね…。

ほんとそう…。これが原因で契約更新を拒否されるのか心配…。にしても派遣先でセクハラされてたころを思い出すと虫酸が…。

でもその事実は直ちに派遣会社に伝えてください!派遣先で実際に嫌な思いをしているのなら、その相談に乗るのも派遣会社のスタッフとしての務めです!

派遣社員のトラブルその⑦ 派遣先でパワハラを受けた

パワハラ

派遣社員が派遣先企業でパワハラ被害に遭うケースも多いです。

近年では派遣社員も正社員も同等の仕事をすることが多いのに、正規雇用でないのをいいことにパワハラが起きてしまいます。

大きな仕事を任される派遣社員のことを正社員の誰かがおもしろくないと思い、派遣社員にパワハラをする事例もあるんです…。

派遣社員だろうと正社員だろうとパワハラを受ければ、誰だって精神的に大ダメージを負いますし、仕事のモチベーションが下がるのは言うまでもないですよね。

対策としては、パワハラを受けたらすぐに派遣会社のスタッフに連絡を入れることです。

セクハラ被害を受けた時と同様ですが、派遣会社側が派遣社員の労働環境を改善するよう派遣先企業に交渉してくれます。

とはいえ、派遣スタッフは入れ替わりが激しいということもあるので、すぐに相談できても結果的にそこまで変化はない可能性があります。

もし派遣会社の担当スタッフに相談しても問題解決に至らないのであれば、「派遣先企業の苦情申し立てに関する担当者」に相談しましょう。

派遣社員のトラブルその⑧ 派遣先を退職したくても辞めさせてくれない

退職届を差し出すOL

「派遣先での差別が嫌だしなんとしても辞めたい」

「今の派遣先のお仕事を続けられそうにない」

現在の派遣先でのお仕事を辞めたいという方は、まず派遣会社の担当スタッフに連絡を入れることから始めるのがセオリーですが、退職したくても先延ばしにされるケースが多いです。

派遣会社のスタッフとして言いづらいのですが、人によっては「派遣先に改善してもらうよう促すので、契約期間満了まで続けられませんか?」と伝えることもあります。

そのため、ある程度は担当スタッフに引き止められるものだと覚悟をしてください。

どんな理由でも引き止められちゃうの?

実はそんなことなくて、「家庭の事情や体調不良で出勤が難しい」という場合はあまり引き止められないのよ!

理由をしっかり伝えれば、派遣社員でもトラブルなく退職できます。

ウソの退職理由を伝えたらバレるの?

特に体調不良の旨を伝える場合、バレる可能性はあります。病気の診断書や通院証拠の提出を要求してくることもありますからね。

自身の都合を引き合いに出すとグッと退職しやすくなるため、派遣会社の担当スタッフと話し合う際は言葉をしっかり選ぶよう心がけてください。

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派遣社員のトラブルその⑨ 育休・産休を取得させてくれない

派遣-育休シーン

派遣社員も育休・産休を取得できます!

ですが担当スタッフによっては適切な対応がされず、取得に至らなかったケースもあります。

特に女性派遣社員の方にはこのトラブルを事前に把握しておきたいですね。

派遣会社の担当スタッフが育休・産休をどれくらい理解しているかのレベルは、個人差があって多少はバラつきがある可能性があります。

もし育休・産休のことで担当スタッフからイマイチな返答をされたら、派遣会社の社会保険業務窓口に問い合わせるのも一つの手段です!

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派遣社員のトラブルその⑩ 派遣先で契約以外の仕事をさせられる

女性-クエスチョンマーク

派遣先で仕事をしていると、契約以外のお仕事をさせられる人もいます。

しかも派遣会社の担当スタッフにこの旨を伝えても「派遣先はお客様ですから…」と流されるケースもあります。

ですが派遣社員は、就業条件明示書などで示された業務内容の範囲外の仕事を命じられても、従う義務はないです。

もし契約内容と実際の労働条件と異なっているときは即時に労働契約の解除ができますが、働き続けたい場合は派遣先企業に就業条件明示書で示した内容を守るように、派遣会社の責任者を通じて派遣先企業に申し入れをするのが良いですね!

派遣のトラブルで悩んだらまずは相談!

 女性-電話相談

今回は派遣社員にありがちな10のトラブルと対処法を解説しました。

いずれも解決に至る方法はあるので、まずは抱え込まないで相談することを心がけましょう。

基本的には登録した派遣会社が対応してくれるため、派遣会社のスタッフに確認を取るのが確実ですが、派遣スタッフ側も臨機応変に対応していくことでより早期に解決するパターンもあります。

たとえば大手派遣会社のテンプスタッフパソナであれば、以下の窓口で電話相談できます。

・テンプスタッフ→「テンプスタッフ相談室」(0120-102-898)
平日/10:00~19:00 ※Webでの相談も可能です。・パソナ「キャッチ・ザ・ハート」(0120-001-740)
※Webでの相談も可能です。

よりよい派遣ライフを楽しめるようにも、今回取り上げた10のトラブル例をしっかり押さえておきましょう!

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